仕入れにおける受注と発注。受発注業務を効率化するには
仕入れとは、顧客に販売するための商品や原材料の購入を行うことです。例えば、卸売業においては、小売事業者から受注した商品の在庫が切れている場合に、メーカーへ商品を発注して在庫補充の仕入れを行います。
企業で仕入れを行う管理部門担当者のなかには、「取引先との仕入れのやり取りや社内処理が煩雑化している」「仕入れ業務を効率化できる受発注の方法を知りたい」などとお悩みの方もいるのではないでしょうか。
この記事では、仕入れにおける受発注業務の概要や手順、よくある課題、業務を効率化する方法について解説します。
なお、卸売業における受発注についてはこちらの記事で解説しています。併せてご確認ください。
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仕入れにおける受発注業務とは
仕入れに伴う受発注業務は、受注と発注の2つから成り立ちます。受発注業務には、電話やメール、FAX、受発注システムなどの方法が用いられることが一般的です。
受注
受注とは、商品の注文を受けることです。注文内容の在庫が社内の倉庫にある場合には、注文者へ商品を発送します。
受注時に在庫がなければ、メーカーや卸売事業者などに発注を行い、商品を仕入れます。仕入先の企業が発注を受けて行う業務も受注に該当します。
発注
発注は、消費者や小売事業者などに販売・提供するために、商品または原材料などを仕入先に注文して仕入れることです。
在庫切れによる欠品は販売機会の損失につながるため、受注の需要を踏まえて仕入れを行い在庫を補充する必要があります。発注には、定期発注方式と定量発注方式があります。
▼発注方式の種類
発注方式 |
発注のタイミング |
仕入れる数量 |
定期発注方式 |
固定された間隔ごと |
需要に応じて毎回調整する |
定量発注方式 |
在庫数が一定量を下回ったとき |
固定の数量 |
定期発注方式は、一定の間隔で数量を調整しながら発注を行うことから、高価な商品や需要が変動しやすい商品に適しています。
一方の定量発注方式は、在庫量が一定量を下回ったときに固定の数量を発注するため、安価な商品や需要が安定している商品に適しています。
発注方式や発注点の管理についてはこちらの記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。
発注点を計算して在庫を適正化! 算出方法や管理のポイントを解説
仕入れにおける受発注業務の手順
ここからは、自社が仕入れを行う際の受発注業務の手順について解説します。
▼仕入れにおける受発注業務の手順
手順 |
発注者 |
仕入先 |
1.見積り |
見積りを依頼する |
見積書を送付する |
2.発注 |
発注書を送付する |
注文請負書を送付する |
3.受取・納品 |
仕入先から商品を受け取ったあと検品を行い、受領書・検収書を発行する |
出荷指示をして商品の納品と納品書の送付を行う |
4.支払い・請求 |
請求書を確認して入金する |
請求書を送付して、入金後に領収書の送付と売上伝票の作成を行う |
受注業務の一般的なフローについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
仕入れにおける受発注業務のよくある課題
仕入れに伴う受発注業務では、各フローで処理や帳票のやり取りが発生するため、業務が煩雑化しやすくなります。よくある課題には、以下が挙げられます。
▼課題
- 電話やFAX、メールでのやり取りに時間・労力がかかる
- 人的ミスによる誤受注・誤発注が発生する
- 取引先によって受発注の運用体制が異なる
- 在庫の余剰・不足が発生する
電話やFAXなどのアナログな方法で受発注を行っている場合、取引先との複数回のやり取りに時間・労力がかかるほか、聞き間違い、入力漏れなどの人的ミスが発生しやすくなります。
また、取引先によって受発注の運用体制が異なることによって受発注の処理が煩雑化して、担当者の業務負担につながることもあります。
そのほか、リアルタイムな在庫数や仕入れ品の入荷予定を正確に管理できていないと、必要な数量・タイミングで発注を行えなくなり、在庫の余剰・不足が発生しやすくなります。
受発注業務の効率化はシステム活用がポイント
煩雑化しやすい仕入れの受発注業務を効率化するには、電話・FAX・メールでの運用からシステムへ切り替えることがポイントです。
システム上で受発注を行えるようになると、電話やFAXの注文内容を転記したり、注文者・仕入先と複数回のやり取りをしたりする労力・時間を削減できます。
また、在庫数や入出荷状況などをリアルタイムで把握できる機能があると、必要な数量・タイミングで仕入れを行えるようになり、在庫の余剰・不足を防げます。
▼受発注システムの選定ポイント
ポイント |
確認する内容 |
システムの使いやすさ |
|
カスタマイズ性 |
|
受発注データの分析機能 |
|
なお、受発注システムの主な機能とカスタマイズの事例については、こちらの記事で詳しく解説しています。
受発注システムで業務効率化! 注目機能と3つのメリット、導入事例
受発注システムはカスタマイズ性に注目! “TS-BASE 受発注”のオプション機能と導入事例
『TS-BASE 受発注』で受発注業務を効率化
『TS-BASE 受発注』では、注文者・受注者・仕入先の3者をつなぐBtoBtoBの受発注業務が行えるシステムを提供しています。
受注業務から、仕入先への発注業務までまとめて一元管理できる『TS-BASE 受発注』について詳しくはこちらの資料でご確認いただけます。
仕入れに伴う取引先とのやり取りをオンラインで完結できるため、受発注フローの効率化とスピードの向上を図れます。
▼仕組み
対応者 |
業務内容 |
注文者 |
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受注者(仕入先への発注者) |
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仕入先 |
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受注者側で仕入先への発注を行ったあと、仕入先から注文者まで直送する商品については、注文時に出荷状況の登録まで行える機能が備わっています。また、仕入先でシステムを導入することで、仕入先に送られた注文内容をまとめて確認することも可能です。
また、システム上で在庫数や入出荷状況をリアルタイムで把握できるため、仕入れのタイミング・数量を管理しやすくなります。
TS-BASE 受発注の詳細については、こちらの資料をご確認ください。