
消費財メーカーの販促物注文業務と予算管理を同時に最適化する方法
自社商品の魅力を伝える「販促物」は、消費財および耐久消費財を製造する企業にとって大切な販売ツールの一つです。営業が担当する小売店の規模により、100店舗分の販促物が同時に注文されるケースも特徴的で、部署間の連携力も求められる業務でもあります。本記事では、システムを活用した消費財製造業の販促物関連業務および予算管理を最適化する“一つの方法”をご紹介いたします。
小売店と向き合う営業担当者と販促物の必要性

消費財メーカーの営業担当者の役割の一つに、「より多くの店頭へ自社製品を並べてもらい、一般消費者との接点を作ること」があります。新たな販売先の獲得や、好条件の陳列場所を確保するためには、小売店側への商品コンセプトの説明や一般消費者への販促方法の周知は欠かせません。それらの情報を伝達するツールとして活用されるのが「販促物」になります。
営業にとって、配荷率維持向上のためにも必須となる販促物ではありますが、数多くの小売店を顧客にする消費財メーカー内では、このような課題が発生しています。
販促物は、主に新商品の発売や季節ごとのキャンペーン、改訂時に集中して動く傾向があります。そのタイミングを中心に、注文業務に携わる「営業・受注担当者・物流」の関係者間で発生するアナログ業務や度重なるコミュニケーションに問題が生じがちです。
また、販促物の予算管理や効果測定は、販促物のムダを可視化し、有効活用のヒントを得る足掛かりになります。これらは同一条件で検証を続ける必要がありますが、正確な管理方法やデータの取得が難しいため、多くの企業が課題として挙げる項目です。
販促物は、小売店での「販売の質」にも関係してきます。これらの課題を解決するためには、どのような方法があるのか。TS-BASE 受発注のシステムを導入したA社の例をもとにご説明いたします。
顧客の小売店へ向けた販促物の発送業務の煩雑さ
消費財の企画から製造までを一貫して行うA社は、全国の小売業者を通じて一般消費者へ製品の販売を行っています。全国の営業所へ配属されている営業は、担当する複数の小売業者と協力し、エンドユーザーへ良質な製品をお届けできるよう、日々奮闘しています。
そんなA社では、営業が活用する販促物(ポップなどの什器や製品カタログなど)の企画はマーケティング部門が担っており、制作した販促物の在庫保管・発送は自社の倉庫で行っています。全国の営業からの注文は、新商品展開時には1日500件近くにのぼり、店頭販売を担う小売店が活用しやすいよう、正確かつ迅速な配送を心がけています。
これら一連の業務の流れの中で、A社はこのような課題に直面していました。

メインの課題
課題① 複数の顧客を担当する営業の注文業務の負荷。
課題② 営業からの注文を受ける受注担当者の業務負荷。
課題③ 適正な予算配分と費用対効果の検証。
業務の流れ

注文書作成
営業担当者は、エクセルシートの注文書を作ってメールをする。

受注
マーケティング部門は、全国の営業からの注文メールを確認する。

注文処理
物流部門へ送付するための配送依頼書をマーケティング部門が取りまとめる。

発送業務
メールで受信した発送依頼書を確認しながら、指定先への発送手配を行う。
販促物の注文は、専用のエクセルシートを使用するルールで行われていました。営業は、担当する小売店へ向けた販促物のラインアップ・配送先などを入力した注文シートを一つ一つ作成し、受注担当を担う本社のマーケティング部門へメール送付をしていましたが、手順に多くの手間と時間がかかっていました。
全国の営業からの注文を取りまとめるマーケティング部門は、注意を図りながら受注処理を行い、物流部門への配送依頼書をエクセルシートで作成をしていきます。物流部門を含め、物量が多くリスクが高い作業には多くの時間が必要で、間違いがあればマーケティング部門を中心に伝言ゲームのような確認を行うコミュニケーションが発生します。
また、注文業務フロー外にはなりますが、マーケティング部門は制作した販促物を効果的に活用するための工夫や管理も担っています。人気が高い販促物の過剰確保の防止や、販促物のラインアップを余すことなく活用できる配分および効果検証をする構想はありました。しかし、仕組みづくりはできても、管理がおろそかになってしまう点に課題を抱えていました。
「TS-BASE 受発注」導入で注文と予算管理を最適化
A社は注文から物流までの工程にTS-BASE 受発注を導入し、課題だった業務の改善を試みました。導入後の運用はこのように変化しています。

業務の流れ

注文
営業担当者は、注文サイトを使用してWeb注文を行う。

発送業務
システムで注文内容を確認して帳票出力。販促物を指定配送先へ発送。

マーケティング部門
必要時にシステムを観覧、注文・発送状況などを確認する。
課題に対する結果
課題① 複数の顧客を担当する営業の販促物注文業務の負荷。
結果: Web注文への切り替えで、簡単操作で注文ができるようになった。
課題② 営業からの注文を受ける受注担当者の業務負荷。
結果: 受注作業の自動化を実現。必要時に確認をするのみになった。
課題③ 適正な予算配分と費用対効果の検証。
結果: 予算配分に合わせた販促物の注文制御登録と各種データ活用。
TS-BASE 受発注導入後、Web注文を起点に、全てをシステム内で完結する運用へ切り替わりました。大きな変化は、営業・マーケティング部門が苦労していたエクセルシートへの入力・確認・とりまとめ作業の一切が削減されたことです。マーケティング部門に至っては、必要時に管理システムを確認する形へ大きく変容しました。

営業は販促物が必要になったら、TS-BASE 受発注の注文サイトで注文を行います。注文サイトは大手通信販売サイトのような使用感で、多くの人が簡単に注文を行えます。事前に登録された配送先住所の中から、発送したい小売店の住所を選択するだけで配送先指定を行えます。

また、同じ販促物のラインアップを複数店舗へ送りたい場合、TS-BASE 受発注の「複数配送先への一括注文」の機能を活用することで、同じ販促物の注文を一気に行うことが可能になりました。新商品発売時やキャンペーン用など、新たな販売物セットを担当先全てへ発送する場面で今までの作業工数を激減させる便利な仕組みです。
営業が注文を確定したら、TS-BASE 受発注のシステム内で注文データは自動的に共有されます。物流部門は、TS-BASE 受発注の倉庫システムを介して注文内容を確認して発送作業ができるため、即日出荷が可能になりました。以前は、マーケティング部門の注文集約作業で日数がかかっていましたが、TS-BASE 受発注の導入でリードタイム短縮の効果も得ることができています。
そして、マーケティング部門の課題だった予算関連の業務も、システムを活用することで管理レベルの向上を果たします。
予算配分に応じて在庫数を明確化。費用対効果の算出にデータ活用も。
A社は、定められた予算を活用し、最大限の効果を得る施策の実行と同時に、ムダを極限までなくすことを目指していました。それを担うマーケティング部門がシステム導入後に着手したのは以下2点です。
「予算配分に応じた適切な在庫管理」とは、マーケティング部門が在庫の配分を行うことで、制作した販促物を最大限に有効活用できるように管理することを意味します。A社では、各営業所の販売力や顧客数など、一定の基準に合わせて販促物一つ一つの在庫数を区別した管理をしています。営業所は、定められた数量内の注文しかできないので、過剰な在庫の抱え込みの防止につながり、必要な場所へ必要な販促物を届けることができるようになりました(部署別 在庫管理機能を活用)。
- 予算配分に応じた適切な在庫管理。
- ROIなど、定量的指標のモニタリング。
「予算配分に応じた適切な在庫管理」とは、マーケティング部門が在庫の配分を行うことで、制作した販促物を最大限に有効活用できるように管理することを意味します。A社では、各営業所の販売力や顧客数など、一定の基準に合わせて販促物一つ一つの在庫数を区別した管理をしています。営業所は、定められた数量内の注文しかできないので、過剰な在庫の抱え込みの防止につながり、必要な場所へ必要な販促物を届けることができるようになりました(部署別 在庫管理機能を活用)。
この運用が実現できる背景に、TS-BASE 受発注のアカウント発行の柔軟さがあります。注文サイトのアカウントは、「社内同一」「エリア」「営業所」「営業担当者一人一人」など、企業の運用に沿ったアカウント数を柔軟に発行できるようになっています。先述した予算配分では、営業所ごとにアカウントを作成することで、適切な注文管理を行えるよう土台づくりを行いました。
このアカウントの発行は、「ROIなど、定量的指標のモニタリング」でも役立ちます。TS-BASE 受発注の注文サイトでは、販促物の商品マスタ登録時にコスト登録も可能で、実際の注文画面で表示することができます。なので、営業所アカウント単位で「いつ・何を・どれくらい注文したのか」のデータの集計が行えます。
マーケティング部門は、TS-BASE 受発注から必要なデータを抽出し、社内で確認できるその他数値と合わせて、ROI(投資対効果)、ROAS(広告費用対効果)、CPA(顧客獲得単価)などの指標を定期的に算出してモニタリングすることが可能になりました。これらは、予算配分の見直しや、販促物の企画へと生かす情報として効果的です。
※消費財メーカーの販促物関連業務に最適なTS-BASE 受発注のオススメ機能は、記事最後部でもご紹介しています。
出力される帳票にも工夫

TS-BASE 受発注の倉庫管理システム(WMS)では、先述した「一括注文」に対応しやすい帳票の出力ができるようになっています。物流倉庫担当者が作業しやすいよう、同商品を一気にピッキングできる帳票の出力ができる「パターン出荷」の機能は、出荷のパターンごとの円滑な作業へつなげる導線づくりの役割を果たします。
そして、小売店に販促物が届いた際、受け取り側で認知してもらえずに放置されてしまうケースもあるので、「在中書」などの分かりやすい目印を外装へ貼り付け、出力した帳票をいれるなど、さまざまな工夫を行うことが可能です。
販促物は、製品の販売にはなくてはならないツールです。業務改善の順序として後回しになりがちな販促物関連業務ではありますが、適切な管理とモニタリングは自社内の業務効率化だけではなく、販売をお願いする小売業者の売上向上の観点でもポジティブな影響が派生するはずです。何から手を付ければいいのか分からない場合は、TS-BASE 受発注が伴走させていただきます。ぜひ一度目を向けてみることをおすすめいたします。
消費財メーカーの販促物関連業務の課題解決に役立つ「TS-BASE 受発注の機能」
本記事で紹介した機能および、消費財メーカーの販促物関連業務に最適なオススメ機能をご紹介いたします。
注文サイトにログインできるユーザーアカウントを発行・更新・管理する機能です。
受注したデータをCSV形式でダウンロードできます。
複数の配送先への出荷指示を最大15商品100社まで一括で注文可能。
よく使用する配送先を最大100件まで「配送先お気に入りグループ」として登録可能。
部署ごとに在庫を振り分けられる機能。部署間での在庫の受け渡しも可能。
注文者に向けて「新着ニュース」や「お知らせ」を作成し、画面上へ掲載できる機能。
注文サイトに掲載する商品に「大・中・小」のカテゴリを設定して管理ができる。
同一組み合わせ単位で出荷のパターンとしてまとめ、パターン単位でピッキングできるリストを用意します。
個口ごとに内容物を設定した在中書を自動作成します。















