業務フロー改善の進め方を4つのステップで解説! よくある課題と受発注業務における改善事例
備品・販促物の受発注や請求書の発行、稟議の申請などの業務では、複数の関連部門・担当者を経由して業務の進行が行われることがあります。このような一連の流れを業務フローといいます。
業務フローを効率的かつ円滑に進行するには、業務ごとの担当者や進行の流れ、対応の進捗状況などを可視化して関係者間で共有することが必要です。しかし、電話・FAX・メールなどで業務フローを管理している場合、承認・決裁の依頼や情報共有がうまくいかず、業務の進行に支障が出てしまう可能性があります。
企業の管理者のなかには「現在の業務フローが非効率になっている」「業務フローを改善したいけれど、具体的な方法や進め方が分からない」などとお悩みの方もいるのではないでしょうか。
この記事では、業務フローに関する課題や改善の進め方、受発注システムを活用した業務フローの改善事例について解説します。
なお、Microsoft Excel(※)で業務改善を行う方法についてはこちらの記事で解説しています。
※Microsoft Excel は、マイクロソフト グループの企業の商標です。
▼こちらもおすすめ
目次[非表示]
- 1.業務フローでよくある課題
- 2.業務フロー改善の進め方
- 2.1.1.業務を棚卸する
- 2.2.2.課題の抽出を行う
- 2.3.3.具体的な改善方法を策定・実行する
- 2.4.4.効果検証を繰り返す
- 3.『TS-BASE』で業務フローの改善を図った事例
- 4.『TS-BASE 受発注』で受発注業務のフローを効率化!
業務フローでよくある課題
業務の効率化を図り、納品または決裁までのリードタイムを短縮するには、複数の部門・担当者をまたがる業務フローを円滑に進行することが重要です。
しかし、アナログな方法で業務フローを管理している場合には、担当者間の連携が複雑になったり、承認抜け・漏れが発生して必要な決裁が行われないまま進行したりとトラブルにつながりやすくなります。
▼よくあるトラブルの原因
- 承認のステップ数が多い
- 関連部門が多岐にわたる
- フローの分岐条件が複雑 など
業務フローのステップ数が多い場合、業務を進行する経路が複雑になりやすく、加わる部署・担当者の数も多くなります。これにより、各フローでの内容確認や承認に時間がかかることがあります。
関連部門が多岐にわたる場合には、差戻しや修正が発生した際に複数回のやり取りが必要になり、全体の進行に遅れが生じやすくなります。一つの部門で対応が遅れた場合には、ほかの関連部門にしわ寄せが生じて業務全体の遅れにつながる可能性もあります。
また、業務フローの条件分岐が複雑で分かりにくい場合、各担当者が業務の流れを把握できなかったり、誤った経路で進行したりして人的ミスを招きやすいことも課題の一つです。
業務フロー改善の進め方
業務フローの改善を図るには、各業務の担当者や進行の流れを明確にするとともに、対応の進捗状況を可視化して関係者間で共有できる体制づくりが必要です。
1.業務を棚卸する
業務フローの改善に取り組む際は、まず社内の業務を棚卸して現状のフローを把握することが重要です。
各業務の内容や工数、関係部門、所要時間などを洗い出して、図・矢印を用いて一覧化することで、全体を俯瞰的に把握できるようになります。
▼業務の棚卸によって洗い出す項目
- 業務名
- 業務内容
- 工数
- 所要時間
- 必要な人員
- 作業担当者・関係部門
- 実施頻度
2.課題の抽出を行う
業務の棚卸によって洗い出した現状のフローを踏まえて、課題の分析と抽出を行います。
現状のフローに対する課題を分析する際には、フレームワークを活用することがポイントです。
▼業務フロー改善に活用できるフレームワーク
フレームワーク |
手法 |
特徴 |
ロジックツリー |
事象を細分化してツリー状に書き出す |
業務を分解・可視化することで、課題の抽出と解決策の検討ができる |
BPMN
(ビジネス・プロセス・
モデリング表記法)
|
図形や矢印を用いて業務フローを最初から最後まで簡易表記する |
複雑化した業務を簡易的に可視化することで、全体像を共有できる |
ECRS |
業務をEliminate(排除)・Combine(統合)・Rearrange(交換/整理)・Simplify(簡素化)の4つの観点で整理する |
ECRSの順に業務を見直すことで、非効率なフローや重複または複雑な業務を効率化できる |
3.具体的な改善方法を策定・実行する
抽出した課題の解決に向けて、改善方法を策定して実行します。
非効率または重複対応が発生している業務を省略したり、自動化したりすることで、業務フローの効率化を図れます。
▼業務フローの改善例
- 過剰な承認の回数を削減する
- 業務の順序を整理して、承認待ちや差戻しが発生しにくい進行に見直す
- ITツールを導入して、書面・電話・FAX・メールで行ってきた一部のフローを自動化する
4.効果検証を繰り返す
業務フローの改善策を実行したあとは、どれくらい業務の効率化やリードタイムの短縮につながったのか効果検証を行い、PDCAを回すことが重要です。
PDCAとは、効果検証と改善を継続的に行うフレームワークのことです。Plan(計画)・Do(実行)・Check(測定)・Action(改善)の順でプロセスを循環させることにより、業務フローの改善を効果的に進められます。
なお、受発注業務のフローと改善のポイントについては、こちらの記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。
『TS-BASE』で業務フローの改善を図った事例
ここからは、販促物の受発注業務に関する業務フローを受発注システムの『TS-BASE 受発注』を活用して改善を図った事例を紹介します。
【課題】
BtoB向けフォトブックサービスを提供する会社では、サンプルブックの貸し出しによる営業活動を行うなかで、電話・メール・チャットで社内宛の注文依頼を行っていました。これにより、注文を行う営業担当者と受注・出荷を行うカスタマーサポートチームで複数回のやり取りが発生しており、工数の増加を招いていました。
また、各フローの管理ツールが分かれていることで、ツールをまたいでの情報入力やデータの更新漏れなどが発生していました。
【施策】
『TS-BASE 受発注』の注文サイト・倉庫システム・管理システムの3つを導入して、返却機能を併せて活用することで、注文から配送、返却サンプルの入庫処理までの一連の業務フローをシステム化しました。
▼TS-BASE 受発注を導入したあとの業務フロー
各フローで個別に管理していたツールを統合して、営業担当者とカスタマーサポートチームが円滑に情報共有・連携ができる体制を整備しました。
【効果】
サンプルブックを注文する際のメールや口頭でのやり取りがほぼなくなり、2工程の業務フローを削減できました。また、返答待ちや在庫切れによる業務の停滞をなくしたことで、1つの注文に対する作業時間が約5割も削減でき、業務フローの改善につながりました。
事例の詳細については、こちらをご覧ください。
約4割の工程削減に成功。販促物管理業務へTS-BASE 受発注を導入
『TS-BASE 受発注』で受発注業務のフローを効率化!
業務フローを効率的かつ円滑に進行するには、業務ごとの担当者や流れ、対応の進捗状況など一元管理して関係者間で共有できる体制をつくることがポイントです。
『TS-BASE 受発注』では、注文者・受注者・仕入先の3者をつなぐ受発注システムを提供しています。関係者間のやり取りをシステム上で完結できるため、受発注フローの効率化と納品までのスピードアップを図れます。
また、利用者向け注文サイトでは、注文発生時に最大2段階までの承認経路を設定することが可能です。承認を経た注文のみ、または購入金額や商品に応じた承認設定にも対応しており、受発注に関する業務フローの見直しにも活用できます。
詳しくは、こちらの資料をご確認ください。