
煩雑化の原因は情報分散?受注業務効率化のポイント
受注業務の煩雑化の主な原因は、委託先や情報が分散した管理体制です。情報を一元管理する仕組みの構築・もしくは見直しが解決の鍵となります。
受注業務において、委託先や在庫情報が複数箇所に分散していると、確認や転記といった作業が増え続け、担当者の負担は日々煩雑化していきます。特にエクセルでの管理による都度の在庫確認は、注文情報の入力ミスや欠品対応の遅れにもつながりかねません。本記事では、私たちが多くの企業の受注業務改善を支援してきた知見をもとに、受注業務が煩雑化する4つの原因を整理したうえで、情報を一元管理して解消する具体的な方法を、実際の改善事例を交えて解説します。
煩雑化とは?受注業務で起こる複雑化の実態と背景
「煩雑」とは、多くの事柄が入り組んで整理しづらい状態を指す言葉です。受注業務における煩雑化とは、注文情報・在庫情報・経費情報などの管理が各所に分散し、確認や転記といった付随作業が積み重なることで、本来の業務効率が損なわれている状態を意味します。
こうした状態は、幅広い企業・業種で発生しています。委託先を複数にわたって設定している企業や、部署や拠点ごとにエクセルで在庫や注文情報を管理している企業では、煩雑化が発生しやすい傾向があります。煩雑化の背景には、電話・FAX・メール・Web注文といった受注チャネルの多様化や、部署ごとに独自の運用ルールが定着してしまう組織構造の問題も関係しています。
煩雑化した状態を放置すると、入力ミスや在庫のずれといった人的ミスのリスクが高まるだけでなく、欠品による機会損失や過剰在庫によるコスト増加にもつながりかねません。次に、受注業務が煩雑化する具体的な原因を4つに整理して解説します。
受注業務が煩雑化する4つの原因
受注業務の煩雑化には、共通したパターンが存在します。ここでは代表的な4つの原因を、業務フローに沿って確認していきます。

原因1|委託先・情報の分散が招く手配の煩雑化
販促物や商品の製造、在庫保管、受注処理をそれぞれ異なる委託先に依頼している場合、委託先の数だけ発注や在庫確認の手配が発生します。管理者は各委託先への連絡や調整に多くの時間を割かれ、対応が後手に回りやすくなります。
さらに、委託先ごとに情報が分散していると、費用を算出する際にも各所から情報を集約する作業が必要になります。この集約作業自体が管理者の負担となり、業務全体の煩雑化を招く要因になっています。委託先が増えるほど、確認や依頼のやり取りは指数関数的に増加する点も見過ごせません。
原因2|エクセル管理が引き起こす在庫データの煩雑さ
在庫数や部署ごとの販促物・商品をエクセルで管理している企業は少なくありません。しかし、エクセルでの管理はデータ破損や入力ミスのリスクが高く、複数人が同時に更新することで在庫数にずれが発生する恐れがあります。
加えて、エクセルで管理する在庫情報はリアルタイムに更新されないケースがほとんどです。そのため、出荷作業を進めた段階になって初めて欠品に気づくといった事態も起こり得ます。手作業による更新に依存する仕組みは、担当者の異動や退職によって管理方法が属人化しやすい点も課題です。
エクセルで受発注業務を行うことのメリット・デメリットについては以下の記事をご確認ください。
原因3|転記作業に伴う経費処理の手間とミス
販促物や商品にかかる経費を、注文書や請求書から手作業で転記して管理している企業もあります。転記作業は単純に見えて手間と時間がかかり、作業効率を上げるには作業への高い習熟度が求められるうえ、作業量が多いほど転記ミスも発生しやすくなります。
さらに、転記ミスは経費の計上漏れや二重計上といった経理上のリスクに直結します。月次・年次の決算業務が近づくタイミングで転記データの不整合が発覚すると、確認作業に想定以上の工数がかかり、他の業務にも影響が及びます。
手作業による煩雑な入力業務については以下の記事でも詳しく取り上げています。
原因4|都度の在庫確認が生むリードタイムの浪費
営業担当者や管理者がリアルタイムの在庫数を把握できていない場合、注文が入るたびに倉庫へ在庫を確認する作業が発生します。この確認作業にはリードタイムが生じ、顧客への回答や出荷対応が遅れる原因になります。
在庫確認の遅れは、欠品による受注機会の損失だけでなく、情報がうまく伝わらない場合に必要以上の在庫を抱えてしまう過剰在庫のリスクにもつながります。結果として、限られた資源とコストを浪費する構造が生まれてしまいます。
在庫の“見える化”が進むことで得られる効果は多岐にわたります。以下の記事では代表的な効果3つを詳しく紹介しています。
煩雑化を解消する一元管理という選択肢
これまで確認した煩雑化する4つの原因には、「委託先や情報がばらばらに管理されている」という共通点があります。こうした情報の一元管理には、受発注システムの導入がおすすめです。ここからは、情報を一元管理することで煩雑化を解消する考え方と、具体的なシステム選定の視点を解説します。
情報を一元化して煩雑化を解消するメリット
委託先や情報を一元管理する仕組みに切り替えると、受注業務の煩雑化に伴う手間とリスクの多くを解消できます。発注や在庫管理の導線が整理され、営業担当者からの在庫状況の問い合わせにもスムーズに回答できるようになります。また、注文や出荷のデータが一つのシステムに蓄積されるため、経費処理にかかる転記作業も削減できます。
実際に、展示会用の販促物や什器を扱う電気機械器具製造業の企業では、以前はオフィスや倉庫から必要な物品を探して梱包する運用が中心で、所在の把握や在庫状況の確認に手間がかかっていました。Web注文による一元管理の仕組みを導入した結果、いつでもどこからでも注文できる体制が整い、過去の使用履歴や注文状況の確認も容易になりました。在庫数は常にリアルタイムで発注可能な数量として表示されるようになり、記憶や都度確認に頼っていた従来の運用から脱却できています。
この事例の詳細はこちらからご確認いただけます。
▼情報を集約して一元管理ができるのがTS-BASE 受発注活用のメリット
受発注システム選定時に押さえたい3つの視点

一元管理を実現する手段として受発注システムの導入を検討する場合、いくつかの視点で自社に合うかどうかを確認することが重要です。以下の観点を参考に、自社の課題に合った仕組みを見極めることをおすすめします。
▼受発注システム選定時に押さえたい3つの視点
視点 | 確認するポイント |
情報の一元管理範囲 | 受注・在庫・経費データを1か所で確認できるか |
既存業務との連携 | 基幹システムや既存の運用フローと連携できるか |
運用の柔軟性 | 部署・拠点ごとの権限設定や承認フローに対応できるか |
これらの視点をもとに検討すると、自社の受注業務のどこに煩雑化の要因があり、どの機能があれば解消できるのかを具体的に判断しやすくなります。
煩雑化のない受注体制をつくるには
受注業務の煩雑化は、委託先や情報が各所に分散していることが根本的な原因です。
エクセル管理や転記作業に潜むリスクを理解できれば、自社のどの業務プロセスを優先的に見直すべきか判断できます。委託先や在庫情報を一元管理する仕組みに切り替えることで、確認や転記にかかっていた時間を削減し、担当者はより付加価値の高い業務に注力できるようになるでしょう。煩雑化の解消は、一部の作業を効率化するだけでなく、受注業務全体の生産性を底上げする取り組みです。まずは自社の受注業務のどこに情報の分散が生じているか、洗い出すことから始めてみてください。
TS-BASE 受発注で情報を一元管理
「TS-BASE 受発注」は、Web注文による受注業務の自動化や、倉庫の入出庫・在庫状況まで含めた情報の確認に加え、基幹システムとのデータ連携もできるため、社内の受発注業務に関連するあらゆるデータの一元管理が可能です。
エクセルや転記作業での情報管理や、煩雑な受注業務に限界を感じている方は、ぜひお気軽にご相談ください。














