
自動算出される在庫実績値を生産計画や在庫戦略へ活かす
商品ごとの起点在庫・入庫数・出庫数・期末在庫をシステム内で自動集計し、データを出力できる機能がTS-BASE 受発注には備わっています。カテゴリや品番での絞り込みや、在庫調整結果の明記にも対応し、手作業での集計負担を大幅に削減します。この記事では、TS-BASE 受発注を使用した際の在庫や実績データ出力によるチームの変化や活用方法についての解説をいたします。
6カ月以内の実績値を自動で可視化する

TS-BASE 受発注は、システムを利用する管理者が必要とするタイミングで、「起点在庫・入庫数・出庫数・期末在庫」などの実績値の観覧やCSVダウンロードが可能です。抽出対象は、「〇月1日~△月30日」など、過去半年以内の任意期間が対象となります。
管理システムの操作で即時データの確認ができるため、豊富なSKUや一定数の在庫量を保有し、スピーディーな在庫回転・出荷へ対応している企業にとっては、メリットが大きい機能だといえます。日々のオペレーション管理はもちろん、データに基づいた「入出庫プロセスの最適化」を図れるのが大きな利点だからです。
TS-BASE 受発注では、この利点へ目を向けていただきたかったこともあり、即時抽出できるようにシステムのアップデートを行いました。弊社は「印刷」が祖業ということもあり、必要な在庫と適切な入庫(生産)があってこそ、関連プロセス全てがスムーズに噛み合い始めることを、実体験を通して理解しています。その思想を反映し、実務へ取り入れる習慣化を目指したのが、この「入出庫・在庫数の実績データ出力機能」の始まりです。
商品ごとの起点在庫・入庫数・出庫数・期末在庫の自動集計は、在庫最適化だけではなく、さまざまな部署への情報共有や管理面にも役立ちます。実際にこの機能を駆使するA社を例に、活用例をお伝えいたします。
実績データの属人化の解消が課題に
A社管理部門では、複数の外部物流業者へ依頼している商品の在庫管理、入出庫などのデータ集計を月次で行っています。集計したデータは、締切日までに同社経理部へ提出を行い、重要な経営判断情報の一部として活用されています。
適切な在庫維持の観点から、管理部門内でも集計作業は大切な業務という位置づけでいました。しかし、煩雑な作業や他部署へ引き継ぐ大切な情報ということもあり、当該業務への苦手意識から後ろ向きの姿勢を見せるメンバーが多くいました。
その理由の一つに、「外部倉庫からの報告形式」があります。各物流業者からは、それぞれの形式で複数のエクセルシートが順次送られてきます。情報が分散・点在している場合も多く、誤りが起きないよう綿密に精査をする必要がありました。
そこで管理部門は、各物流業者へ専用フォーマットの配布を行って入力をお願いしてみましたが、二つ返事で引き受けてくれる業者はいません。結局は、管理部門内で最も秀でたエクセル関数の達人が業務を一手に引き受け、各業者からの情報を社内確認用の形式へ整えるという運用で一旦は落ち着きましたが、明確な「属人化」という状況ができ上ってしまいました。
管理部門は、この課題を放置することなく、抜本的な解決策の模索・検討を重ねていくなかで、TS-BASE 受発注を知ります。では、導入後はどのような運用が実現できるのでしょうか。
メンバー全員が対応できる運用フローを確立

A社管理部門では、TS-BASE 受発注の管理システムの情報をもとに、月次集計作業を行なうようになりました。そこで活躍しているのが、実績の自動集計とダウンロードできる機能です。
最もプラスに作用したのは、属人化からの脱却で、部門内のメンバー全員が行える業務になったことです。TS-BASE 受発注から抽出するデータは、常に同じ品質で即時算出されるため、システムの操作方法さえ分かれば誰でも簡単に情報を取り出すことができます。
TS-BASE 受発注では、指定期間における
期初在庫+入庫数-出庫数+在庫調整数(例:不良品など)=現在庫数
という足し引きの内訳(推移データ)も確認できるようになっています。これにより、在庫データの透明性を高め、常に正確な在庫推移の観覧できるようになりました。
このような集計作業を簡単操作で抽出可能になったA社管理部門は、社内フォーマットの改訂をしていきます。TS-BASE 受発注からダウンロードしたCSVデータは、二次加工や社内共有が容易になり、他部署での資産計上や、在庫評価資料などへの情報提供も自信をもって行えるようになりました。
「事実」へ意識を向けて、その先を計画する

先述してきたA社管理部門の例は、「業務効率化」「業務標準化」をメインに、改善・運用例をお伝えしてきました。その他にも、例えば、同シリーズの商品内で、「この規格の在庫は動くけど、一つサイズアップすると全然動ない…」などの分析ができれば、在庫最適化のきっかけとしては十分すぎる情報になります。
TS-BASE 受発注から抽出できる各種データは、不動在庫の把握や在庫戦略の立案にも役立ちます。A社管理部門でも、本来行うべき管理業務に対しても、外部倉庫からの月次報告を待たずに可能になったのは、嬉しい変化だったといいます。
決算に伴う資産把握のための「棚卸しデータの抽出」は、一般的によくある機能だとは思います。しかし、TS-BASE 受発注では「起点在庫・入庫数・出庫数・期末在庫」をシステム内で自動集計可能にしたことで、事実に基づいた「計画」という面にも目を向け、注視できる点はユニークです。
冒頭で述べた通り、TS-BASE 受発注は「在庫」という概念も重要視しています。入りと出の把握、そして不動在庫の可視化を促し、その情報を企画や生産計画へ反映していくことできるという点は、他の受注管理システムとは異なるポイントだと思っています。
取り扱うモノによって異なるとは思いますが、6カ月というスパンは、実績や需要からの意思決定を行なう適切なタイミングでもあります。いつまでも在庫をしていても利益は生まれません。廃棄や売却などの対応も早期のほうがメリットはあるでしょう。このような判断の材料にもしていただけるデータになります。
TS-BASE 受発注は、注文や倉庫在庫の一元管理が可能なため、このようなデータ抽出が可能です。昨今、AIの需要予測を活用する企業も増加していますが、それとは異なる「事実」という目線は無くしてはならない、軽視してはならない部分になります。
しかし、その事実確認を行なうための情報整理は凄まじく面倒です。先述したA社管理部門の例のように、「データ(実績)の確認」より「データの作りかた」という部分が最もフォーカスされてしまい、本来目を向けるべき「実績」の影が薄くなっていきます。これでは本末転倒です。
目的と手段が入れ替わる事象をさけながら、事実の実績値からの議論へ時間を向けていただきたい。それが、この機能を生かして欲しいTS-BASE 受発注から皆さまへお伝えしたい本質です。
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