「共催セミナーレポート」TS-BASE 受発注のサポート領域と効果
2024年9月10日、「複雑な事業環境を生き抜く しなやかなサプライチェーンの作り方」と題したオンラインセミナーを、株式会社スカイディスクさまと共催いたしました。TS-BASE 受発注を提供する竹田印刷株式会社からは、執行役員兼ワンストップサービス本部長の中村昌史が登壇し、環境変化が激しい昨今の流れを受ける製造業におけるバリューチェーンの課題傾向を解説後、TS-BASE 受発注のサービス説明や課題解決事例などの説明をいたしました。
製造業における各プロセスの課題傾向
上記は、製造業におけるバリューチェーンを簡単にまとめた図です。
「➀受注→②生産計画立案→③納期回答→④材料発注→⑤製造→⑥検査→⑦物流→⑧納品」の順で進められ、目指す価値提供を達成するために、各プロセスが大切な役割を担っています。
さまざまな内・外部環境変化の影響を受け、それぞれの課題感も変化している中で、TS-BASE 受発注が貢献できる領域「➀受注」「④材料発注」「⑦物流」においては、以下の傾向があるとされています。
➀受注
・FAXやメールなど、複数の方法で受注が行われている。
・受注処理に時間を要するため、営業や製造部門への伝達が遅れる。
・基幹システムへの手入力など、ヒューマンエラーのリスクが多い。
・キャンセルや代替品の案内など、各種問い合わせ対応が必要。
・情報の一元化体制が構築できていない。
④材料発注
・生産計画が確定するまで発注ができない。
・材料の管理まで手が回らない。
・基幹システムへ情報が自動連携されない。
・発注用データの作成など、時間や人手が必要。
・商品特性によっては専門知識が必要になる。
⑦物流
・上流工程のしわ寄せが発生する。
・納期の変更は困難な場合が多い。
・スピーディーかつ高品質な対応が求められる。
・採用難による深刻な人材不足。
「受注」「材料発注」「物流」工程におけるTS-BASE 受発注の役割
これらの課題に対し、TS-BASE 受発注は3つの仕組みでお客さまの業務環境をサポートしています。
➀注文サイト
「受注」領域では、ユーザーに馴染みがある通信販売サイトのような仕組みを採用し、得意先からのWeb注文を行える環境を提供しています。
②管理システム
「材料発注」領域では、基幹システムとの連携や仕入先への発注業務が行える仕組みをご提供し、注文データの一元管理とデータ活用などを行える環境を提供しています。
③倉庫システム
「物流」領域では、入庫・在庫保管・出荷業務が行える、WMS(Warehouse Management System)をご提供しています。
これら3つの仕組みを自由に選択して組合せ、それぞれの仕組みや自社の基幹システムとの連携をしながら、情報の一元化を図っていただけることもTS-BASE 受発注が担う大きな役割の一つです。
「受注」「材料発注」「物流」工程の課題解決事例
TS-BASE 受発注を活用して「受注」「材料発注」「物流」工程業務の改善を行った企業の事例を紹介いたします。
受注・材料発注・物流領域の課題を解決した
「規格品の歯車を製造している企業の例」
規格品歯車の企画・製造を行う企業の事例です。約3000SKU(種類)ある製品の注文を、年間約2万件のFAXで受注をしていた同社では、受注確定までのアナログ作業による業務負荷やミスが許されない環境に課題を抱えていました。
TS-BASE 受発注導入後は、お客さまからのFAX注文は廃止されWeb注文に切り替わったことで、手入力作業が激減しました。注文データは基幹システムに自動連携され、製造もしくは出荷工程へ情報が共有されていきます。導入前と比べ、業務にあたる人数は半減。全工程の約50%の業務削減効果を達成しています。
受注・材料発注領域の課題を解決した
「自動車駆動系ユニットメーカーの例」
輸送用の機械器具メーカーの事例です。製造用の材料発注部分にシステムを活用しています。以前は、ERPシステム(生産管理や在庫調整などの役割で活用されているシステム)を活用した材料発注が行われていましたが、お客さまの内示の数と実際の発注数に乖離が発生するケースが目立つようになったため、その時その瞬間のニーズに対応できる新たな仕組みが求められていました。
TS-BASE 受発注導入後は、製造現場の担当者が材料発注を行う運用になりました。実際の在庫棚の数と発注数のバランスを考慮した注文は、過剰在庫などの偏りがなくなり在庫の最適化が進みました。注文情報は生産管理部に共有され、基幹システムに連携された後、仕入先への発注が行われています。
製造も計画通りにスムーズに行われており、ニーズに対応できる新たな仕組みの構築に成功しました。
TS-BASE 受発注の導入効果
TS-BASE 受発注の導入効果は企業によってさまざまではありますが、各社共通しているのは、「営業部門やお客さまなどの注文者」「受発注や材料発注部門担当者」の業務削減効果です。
その他にも、実際に導入をしたお客さまから挙げられた声として、上記のようなメリットもあります。受注から材料発注部分の工程を削減することで、全体的な生産リードタイムの改善を図ることも可能です。
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セミナー概要
開催日時:2024年9月10日(火)11時~12時
会場:Zoomによるオンライン配信
定員:100名
こんな方におすすめです:
DX推進を検討している経営者や製造現場のリーダー
受発注・在庫管理・生産管理の担当者
現在のシステムに課題を感じている方
当日のテーマ(一例):
サプライチェーンDXの必要性と全体像
受発注・在庫管理DX導入の効果や成功のヒント
生産計画DX導入の効果や成功のヒント
登壇者情報(敬称略)
竹田印刷株式会社 執行役員 ワンストップサービス本部長 中村昌史
千葉大学卒業後、竹田印刷に入社。技術開発部門およびSE職を経て、ロジスティクスやクラウドサービスの事業開発を担当。現在はお客様のマーケティング支援や業務改善をチームで支援しつつ、開発した事業の拡大に尽力。
株式会社スカイディスク 取締役CSO 後藤健太郎
ニューヨーク大学大学院修了後、メリルリンチ日本証券、ヒューロンコンサルティング等で活躍。新規事業開発から財務まで担当し、大手企業の事業・マーケ支援に従事し、現在はスカイディスクCSOとして戦略推進を管掌