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受発注業務の費用対効果を計算してシステム化のメリットを知ろう!

アナログ手法が確立された受発注業務にシステムを入れたら、業務は改善されるのだろうか。このような疑問を、「費用対効果」という視点から解決する方法をご紹介します。システムの導入を検討する時の軸として、費用対効果は大切な項目です。受発注業務における費用対効果の考え方と算出方法について、順を追って解説していきます。システム導入を検討の際にぜひご活用ください。


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  システム導入のための費用対効果シミュレーションツール 受発注システムを比較検討する際に必要な「システムを導入した場合の費用対効果」が計算できるツールです。TS-BASE 受発注をはじめとした受発注システムを導入すると、自社の業務がどれくらい改善されるのかが簡単にわかります。 TS-BASE受発注 - 受発注管理・在庫管理システム



目次[非表示]

  1. 1.受発注業務の改善は費用対効果を得やすい
  2. 2.費用対効果とは?
  3. 3.受発注業務における費用対効果の範囲
  4. 4.ステップ1:改善費用の算出
    1. 4.1.手順➀:現在の費用
    2. 4.2.手順②:システム導入後の費用
    3. 4.3.手順③:改善費用
  5. 5.ステップ2:費用対効果の算出
  6. 6.数値化しにくい費用対効果
    1. 6.1.データの蓄積
    2. 6.2.属人化の解消
    3. 6.3.在庫の適正化


受発注業務の改善は費用対効果を得やすい

社内業務にあたる「受発注業務」は、改善が後回しになり、アナログ運用が残りやすい分野ですが、日々発生する業務ということもあって、システム化による費用対効果が得やすい分野でもあります。部分的な改善でも効果が実感できるため、現在の業務に課題がないか検討することをおすすめします。
 
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費用対効果とは?

ある施策に費やした費用に対してどれだけの効果が得られたかを測る指標です。少ない費用で大きな効果を得るほど費用対効果は大きいと言えます。


受発注業務における費用対効果の範囲

受発注業務は、受注後の在庫確認や納期連絡、出荷依頼、お客さまからのお問い合わせ対応なども含まれます。主に、以下の3つの要素で改善効果が求められています。



費用対効果の算出は、2つのステップに沿って必要なポイントを整理してわかりやすく解説しています。

ステップ1:システムを導入した際に見込める改善費用の算出
ステップ2:改善費用をもとにシステム導入後の費用対効果を算出

実際の業務状況を当てはめて、どれくらいの改善が見込めるのかの概算をしてみましょう。


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ステップ1:改善費用の算出

前項を参考にしながら、算出に使う以下3つの情報を用意してください。
 
情報➀:1日あたりの対応件数
情報②:1件あたりの対応時間(分)
情報③:人件費(時給)
 
3つの情報の用意ができたら、以下の順を追って改善費用を算出していきます。
 
手順➀:現在の費用
手順②:システム導入後の費用
手順③:改善費用


手順➀:現在の費用

 現在の受発注業務にかかっているコストを、「現在の費用」として1日単位の金額を算出します。計算式は以下となります。
 
【情報➀:1日あたりの対応件数】×【情報②:1件あたりの対応時間】×【情報③:人件費(時給)】÷ 60 
= 1日あたりの「現在の費用」
 
例として、「時給 1500円のスタッフが、1件約 10分 かかる受注対応を、1人で1日 30件 対応している場合」の 現在費用を計算してみます。
 
30件(情報➀)× 10分(情報②)× 1500円(情報③) ÷ 60 
= 7500円(日)


手順②:システム導入後の費用

 システム導入後の想定対応時間と、情報➀③を活用して「システム導入後の費用」という1日単位の金額を算出します。計算式は以下となります。
 
【情報➀:1日あたりの対応件数】×【システム導入後の想定対応時間】×【情報③:人件費(時給)】÷ 60 
= 1日あたりの「システム導入後の費用」
 
例として、「時給 1500円のスタッフが、1件約 10分 かかる受注対応を、1人で1日 30件 対応していた業務に受発注システムを導入し、1件の対応が 1分 程度になった場合」のシステム化した費用を計算してみます。
 
30件(情報➀)× 1分(システム導入後の想定対応時間)× 1500円(情報③) ÷ 60 
= 750円(日)
 
複雑な業務を行っている場合、システムを導入したとしても、アナログ作業を掛け合わせた運用になるケースも想定されます。その場合は、「システム導入後の費用」「アナログ作業分の費用」という形で分けて算出しておくと、さまざまな検討時に活用しやすい情報になります。


手順③:改善費用

手順➀と手順②で求めた費用をもとに、システムを導入することで想定される1日あたりの費用の差を「改善費用」として算出します。計算式は以下となります。
 
【現在の費用(手順➀)】-【システム導入後の費用(手順②)】 
= 1日あたりの「改善費用」
 
手順②と同じ例を活用して、「時給 1500円のスタッフが、1件約 10分 かかる受注対応を、1人で1日 30件 対応していた業務に受発注システムを導入し、1件の対応が 1分 程度になった場合」の改善費用を計算してみます。

7500円(手順➀算出)― 750円(手順②算出)
= 6750円(日)
 
1カ月20営業日の場合は、
6750円(日) ×20営業日
=135,000円(月)
 
月間135,000円の削減になると想定されます。


ステップ2:費用対効果の算出

システムを導入した場合の費用対効果は、「毎月の削減コストとシステム導入費(初期費用)」をもとに算出します。計算式は以下です。



(システム導入後の月額改善費用―システムの月額費用)×月数―初期費用
=費用対効果(円)
 
例えば、前項で算出した「月間135,000円の改善費用」のシステムが「初期費用500,000円月額費用50,000円」だった場合、
 
(135,000円-50,000円)×6カ月-500,000円
=10,000円
 
費用対効果は、大体6カ月目以降からプラスに転じて上昇していく計算になります。ただし、この数字には導入直後の移行期間などは加味されてないので、実際に活用を開始してからも定期的なモニタリングを行う必要があります。システム導入後、想定外の派生効果が生じたケースも多く、継続して評価を行うことは大切です。その点を含め、導入検討をする際に効果を図る軸として「費用対効果」は非常に有効的な数値だと言えるでしょう。


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数値化しにくい費用対効果

システム化は、費用対効果を含めたコスト面の他にも、以下のようなメリットがあります。費用対効果を定量とすると、以下のような定性的な部分も考慮した検討もとても大切です。


データの蓄積

データが蓄積されることで、商品ごとの売上の傾向や顧客の分析に活用でき、より効果的なマーケティング施策を行うことができます。


属人化の解消

システム上でマスタ管理を行い情報が整理・可視化されることで、業務の属人化が解消され、業務の引継ぎもしやすくなります。


在庫の適正化

システム導入によりリアルタイムの在庫数が明確になることで、在庫不足や過剰在庫を解消できます。蓄積されたデータを活用して安全在庫数を算出することも可能です。

必ずしも業務の全てをシステム化する必要はなく、部分的な使い方でも効果を得ることは可能です。業務改善で大切なのは、業務のどの部分をシステムに切り替えるべきか、現在の業務内容・量をもとに判断することです。まずは現在の業務にかかる負担を見つめなおし、システム導入によって、どれくらいの費用対効果が見込めるのかを知ってみてはいかがでしょうか。


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