クラウド型倉庫管理システムとは? ほかの形態との違いや選ぶ際のポイント
倉庫管理システム(WMS)とは、倉庫における在庫や入出庫の情報を一元管理するシステムのことです。倉庫管理システムを導入することで、倉庫内業務の効率化や作業精度の向上、ロケーションの最適化などが期待できます。倉庫管理システムにはいくつかの利用形態があり、そのうちの一つにクラウド型が存在します。
倉庫管理システムの導入を検討している管理者のなかには「クラウド型の倉庫管理システムはどのような仕組みなのか」「ほかの利用形態と何が違うのか」などと気になる方もいるのではないでしょうか。
この記事では、クラウド型の倉庫管理システムの仕組みやそのほかの形態との違い、選ぶ際のポイントなどについて解説します。
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クラウド型の倉庫管理システムとは
クラウド型の倉庫管理システムとは、クラウドサービス事業者が提供するサーバ上で運用される倉庫管理システムのことです。
ユーザーはパソコンやスマートフォンなどのデバイスからインターネットを介してシステムを利用できます。
オフラインの環境では使用できませんが、インターネット環境があれば場所を問わずにアクセスできることが特徴です。ブラウザ環境またはアプリケーションをダウンロードして使用する利用形態があります。
ほかの利用形態との違い
倉庫管理システムには、クラウド型のほかにもオンプレミス型とパッケージ型の利用形態が存在します。それぞれ利用環境や運用体制などに違いがあります。
▼クラウド型倉庫管理システムとほかの利用形態との違い
ネットワークへの接続 |
物理サーバの構築 |
初期コスト |
カスタマイズ性 |
|
クラウド型 |
必要 |
不要 |
抑えられる |
低い |
オンプレミス型 |
不要 |
必要 |
高くなりやすい |
高い |
パッケージ型 |
不要 |
必要 |
ソフトウェアによって異なる |
低い(追加コストがかかる) |
オンプレミス型は、自社内のサーバ内にシステムを構築して運用管理を行う形態です。クラウド型と比べて、自社の業務に特化した独自のシステムを構築できることが特徴です。
ただし、サーバやネットワーク機器を購入してシステムを構築する必要があるため、導入時の初期コストや時間がかかります。昔のシステムをベースに追加開発を重ねていくと、構成が複雑になり保守対応ができなくなったり、OSの保守期間が切れてリプレイスが必要になったりすることもあります。
パッケージ型は、ベンダーが提供するソフトウェアを購入したうえでデバイスにインストールして使用する方法です。買い切りのソフトウェアのため、購入時にコストがかかりますが、オンプレミス型と比べると抑えやすいことが特徴です。
ただし、自社に必要な機能が十分に備わっていなかったり、ベンダーによるサポートが終了したりする注意点があります。
いずれもクラウド型と異なりインターネット接続がなくても利用できますが、場所やデバイスが限られることになります。
クラウド型の受発注システムでできることについては、こちらの記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。
クラウド型倉庫管理システムを選ぶメリット
クラウド型倉庫システムには、次のメリットがあります。
▼メリット
- 自社でサーバを構築・運用する必要がない
- 導入時の初期コストを抑えられる
- スケールアップ・ダウンがしやすい
クラウド型の場合、自社でサーバを構築する必要なく、利用料金を月額または年額で支払うことになるため、導入時にかかる初期コストを抑えられます。
保守運用やメンテナンス、アップデートなどもベンダー側で行われることから、導入後の運用負担を抑えられるほか、サポート切れによるリプレイスを行う必要がなくなります。
また、事業の状況に合わせて料金プランを変更することで、柔軟にスケールアップ・ダウンを行えるメリットもあります。
倉庫管理システムを導入するメリットについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
倉庫管理システム(WMS)の導入メリット。自社に合った選び方とは
倉庫管理システムを選ぶ際のポイント
倉庫管理システムを選ぶ際は、コストの比較に加えて、事業規模との適合性や既存システムとの連携性についても考慮する必要があります。
①コストを比較する
クラウド型とオンプレミス型、パッケージ型では、導入時に必要なコストや料金の支払い形態が異なります。
初期コストだけでなく、導入後のランニングコストや保守運用のリソースなどを踏まえて自社に合ったシステムの形態を選ぶことが重要です。
②事業規模に合ったシステムを選ぶ
自社の事業規模に合ったシステムかどうかを確認しておくこともポイントの一つです。
倉庫管理システムによって、管理できる拠点数や規模は異なります。事業規模に対してシステムがマッチしていない場合、不要な機能によってコストがかさんだり、機能や管理範囲が不足したりする場合も考えられます。
必要に応じてスケールアップ・ダウンが可能なクラウド型のシステムであれば、事業規模の変化に柔軟に対応しやすくなります。
③システムの連携性を考慮する
ほかのシステムと連携できる倉庫管理システムを選ぶことが重要です。
倉庫管理システムをほかの受発注システムや基幹システムなどと連携させることで、部門間でリアルタイムなデータ共有ができるようになり、倉庫内業務の効率化を図れます。
また、各システムを個別に導入して連携するのではなく、複数の機能が集約されたシステムを活用することも有効です。
倉庫管理システムの選び方については、こちらの記事でも解説しています。併せてご確認ください。
倉庫管理システム(WMS)で物流業務を効率化! 種類や選び方を解説
『TS-BASE 受発注』なら、複数のシステムを組み合わせて利用可能
竹田印刷株式会社が提供する『TS-BASE 受発注』は、クラウド型のBtoB向け受発注システムです。
受発注システムのなかに、物流拠点向けの倉庫管理システムや管理者向けの管理システムの機能が含まれており、一つの契約で運用体制に応じたシステムの組み合わせができることが特徴です。
また、インターネット環境があれば場所を問わずに使用できるほか、導入後の保守運用は提供元の竹田印刷株式会社で行うため、自社でシステム管理に対応する負担を抑えられます。50種類以上の機能を選べるカスタマイズや手厚いカスタマーサポートも行っており、貴社の課題に応じた柔軟な運用が可能です。
詳しくは、こちらから資料をご確認ください。