FAXの受注業務を自動化して効率化を図る方法とは
受注業務をFAXで行っている場合、紙の注文書で送受信するため、電子データを紙に出力したり、送付・返信対応をしたりと担当者の業務負担が増加しやすくなります。
業務の効率化を図るためには、FAXによる受注業務を自動化することが有効です。しかし、FAXで行っている受注業務をどのように自動化するのか、「具体的な方法が分からない」という方もいるのではないでしょうか。
この記事では、FAXで行っている受注業務を自動化するメリットと具体的な方法について解説します。
FAXによる受注業務の課題については、こちらの記事で解説しています。併せてご確認ください。
目次[非表示]
- 1.FAXによる受注業務を自動化するメリット
- 1.1.人的ミスを減らせる
- 1.2.コストを削減できる
- 1.3.生産性を向上できる
- 1.4.リモートワークで対応できる
- 2.FAXの受注業務を自動化する方法
- 2.1.1.PC-FAXを導入する
- 2.2.2.FAX-OCRを導入する
- 2.3.3.クラウドFAX(インターネットFAX)を活用する
- 2.4.4.受発注システムを導入する
- 3.FAX受注の効率化には受発注システムの活用が有効
FAXによる受注業務を自動化するメリット
FAXで受注業務を行っていると、送受信のやり取りやデータの入力、電話での問い合わせ対応などが発生して業務が非効率になってしまいます。FAX業務を自動化することで、以下のようなメリットが期待できます。
人的ミスを減らせる
受注業務を自動化すると、人的ミスを減らせるメリットがあります。
FAXの場合、紙の注文書で受注のやり取りを行うため、紛失や記載間違い、読み間違いなどの人的ミスが起こりやすくなります。そのような業務体制では、受注漏れや誤受注などのトラブルにつながるおそれがあります。
FAXによる受注業務を自動化することで、担当者による返信対応や社内システムへの転記作業がなくなるため人的ミスを減らせます。
コストを削減できる
コストを削減できることも、受注業務を自動化するメリットの一つです。
FAXで受注業務を行うと、紙やインク、OA機器のリース、取引書類の保管などのコストがかかります。また、FAXの送受信対応や書類の仕分け、電話での確認作業などが必要になるため、人的コストも発生します。
受注業務の自動化によって取引書類をペーパーレス化できれば、これらの物理的・人的コストの削減につながります。
なお、コストの最適化として、販促物の管理方法を見直すこともポイントです。こちらの資料も参考にしてみてください。
▼販促物の管理、できていますか?管理不足が招く問題と解決策の教科書
生産性を向上できる
FAXによる受注業務の自動化は、社内の生産性向上にも貢献します。
受注業務をFAXで行う場合、受注件数や取引先の数が多くなるほど、書類を確認したり、人の手で取引書類を作成・送信したりするのに時間がかかります。
また、紙の注文書にある情報を社内システムに登録する必要があるため、データ入力の労力もかかります。
これらの業務を自動化すれば、人の手による書類作成やデータ入力が不要になり、担当者の業務負担を軽減できます。コア業務に時間を充てられるようになることで、現場の生産性向上につながります。
リモートワークで対応できる
受注業務を自動化すると、リモートワークに対応できるメリットもあります。
FAXで受注業務に対応している場合、書類を受け取るためにFAX機(複合機)があるオフィスに出社する必要があるため、自宅や外出先での業務ができません。
FAX対応を自動化してペーパーレスで対応できるようになれば、自宅や外出先などから受注業務のやり取りができるようになり、リモートワークでの対応が可能になります。その結果、多様な働き方の実現にもつながります。
アナログな受発注業務を自動化するメリットについては、こちらの記事でも解説しています。併せてご確認ください。
FAXの受注業務を自動化する方法
FAXによる受注業務を自動化するには、FAX文書のデータ化や受発注のやり取りをオンラインで行えるITシステム・サービス(ツール)を導入する必要があります。
主な方法には、次の4つが挙げられます。
1.PC-FAXを導入する
PC-FAXとは、パソコンとFAX機を接続して、パソコン上にデータを送受信する方法です。
▼PC-FAXの特徴
- 紙での出力が不要になり、ペーパーレス化できる
- 電話回線を使用するため、通信料が発生する
- PC-FAXの機能が備わったFAX機を用意する必要がある
パソコンで作成したデータをFAX機に転送することで、FAX文書に変換して宛先へと送信します。受信の際は、送られたFAX文書をFAX機が受信して、パソコンにデータが転送される仕組みです。
PC-FAXでは、パソコン経由でFAXの送受信を行えるほか、紙で出力することも選択できるため、取引先に応じて柔軟な対応ができるメリットがあります。ただし、利用にはPC-FAXの機能が備わったFAX機が必要です。
2.FAX-OCRを導入する
FAX-OCRは、紙の伝票や注文書などを自動で認識して、データに変換するシステムのことです。
▼FAX-OCRの特徴
- FAX文書の内容がテキストデータとして保存されるため、保管・検索・管理が行いやすい
- 手書きの文字の場合、読み取れない可能性がある
FAX文書をシステムが読み取り、自動でデータ化するため、内容確認・データ入力などにかかる時間の削減や人的ミスの防止につながります。
また、データの保管・検索・管理がしやすくなることから、問い合わせ対応をスピーディに行える、書類の保管コストを抑えられるといったメリットがあります。
ただし、利用にはOCR機能が備わったFAX機が必要になるほか、手書きのFAX文書の場合は文字が読み取れない可能性もあるため注意が必要です。
3.クラウドFAX(インターネットFAX)を活用する
クラウドFAXは、Web上でFAXデータを送受信できるサービスです。パソコンとインターネット環境があれば利用できます。
▼クラウドFAXの特徴
- 基本的にFAX機を用意する必要がない
- クラウドFAXのサービス利用料が発生する
- 自宅や外出先からでもFAX対応ができる
FAXのデータはクラウド上に保管されて、パソコンやスマートフォンなどから確認できるため、自宅や外出先でも対応できるようになります。
また、PC-FAXとは異なり、基本的にFAX機を用意する必要がないため、紙やインク、OA機器のリースなどにコストがかからない点も特徴です。
ただし、手書きで記入したい場合には、FAXデータを印刷してから手書きして、再度PDF化するといったフローが発生します。
4.受発注システムを導入する
受発注システムは、受発注業務をオンラインで完結できるシステムです。
▼受発注システムの特徴
- クラウド型システムであればリモートワークに対応できる
- 受注状況の確認や納期回答などもシステム上で行える
- 取引先の発注フローが変わる
システム経由で受注を行えるため、FAXでの対応がなくなり、目視確認や手書き、データ入力による人的ミスを防げるメリットがあります。
また、発注・請求に関する取引書類の送付や在庫状況などのデータ共有、納期回答といったやり取りがすべてオンラインで行えるため、業務の効率化を図れます。
さらに、クラウド型のシステムであれば、リモートワークにも対応できます。ただし、取引先の受注フローを変える必要があるため、発注側・受注側ともに使いやすいシステムを選ぶことが重要です。
FAX受注の効率化には受発注システムの活用が有効
FAXによる受注業務を効率化するには、ITシステムやサービスを活用して自動化を図ることが有効です。
取引書類のやり取りやデータ入力などが不要になることで、人的ミスを防止できるほか、書類の管理・保管コストの削減、生産性の向上、リモートワークの実現などさまざまなメリットが期待できます。
『TS-BASE 受発注』はBtoB向けのクラウド型受発注システムです。受発注業務を一元管理して、取引書類のやり取りや受注処理などをすべてシステム上で対応できます。FAXを用いたアナログな受発注業務を自動化したいとお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。また、TS-BASE 受発注の詳細はこちらをご覧ください。
なお、FAXによる受注処理を効率化した事例については、こちらの記事で紹介しています。