
発注点管理とは?運用・見直し方法と在庫管理の4つのポイント
在庫管理において、過剰在庫や欠品が発生すると、コスト・販売機会の損失につながるリスクがあります。適正な在庫数を維持するには、発注を行うタイミングとなる“発注点”を管理することが重要です。
しかし、紙媒体や目視による管理を行っている現場では、発注点を設定しているにもかかわらず、必要なタイミングで発注を行えなかったり、発注漏れ・記入間違いなどの人的ミスが発生したりするケースもあるのではないでしょうか。
本記事では、発注点とは何か、また発注点を管理するうえでの課題や管理のポイント、効率的に行う方法について解説します。
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発注点とは
発注点とは、在庫がその数量以下になったときに、補充のための発注を行う基準となる在庫水準です。
たとえば、発注点を100個に設定した場合、発注判断に使用する在庫数が100個以下になった時点で発注します。
これにより、適切な在庫量を維持できるようになり、過剰在庫や欠品が発生するのを防止できます。また担当者の勘や経験に依存せず、定量的で安定した発注が行えるようになり、属人化の解消にもつながります。
発注点は、主に定量発注方式(発注点方式)で使用します。定量発注方式とは、在庫が発注点に達したときに、あらかじめ決めた数量を発注する方式です。需要が比較的安定している商品や、継続的に消費される資材などに適しています。
発注点の基本的な計算式
発注点は、次の計算式で求めるのが基本です。
発注点=1日当たりの平均需要量×調達リードタイム+安全在庫

たとえば、次の条件で計算してみましょう。
・1日当たりの平均需要量:20個
・調達リードタイム:3日
・安全在庫:40個
発注点=20個×3日+40個=100個
この場合、発注判断に使用する在庫数が100個以下になった時点で発注します。
本記事では発注点を設定した後の管理・運用を中心に解説します。平均需要量や安全在庫を含む詳しい計算方法については、以下の記事をご覧ください。
発注点を管理するうえでの課題

発注点を軸に発注業務を行う場合、発注の時期(タイミング)が固定されていないため、発注頻度が増えると発注や支払いに関する業務が煩雑になってしまうことがあります。
また、あらかじめ定めた発注量から急激に需要が増えた場合は、納品が間に合わずに欠品が発生するおそれがあることも課題の一つです。
そのほか、紙媒体を使用している、担当者によって異なる方法で在庫を管理しているといった現場では、実在庫との差異が発生して、発注点に到達したタイミングで適切に発注できなくなるケースも考えられます。
販促物の在庫管理について課題を抱えている場合は、こちらの資料も併せてご覧ください。
発注点管理を行う際の4つのポイント

発注点を適切に管理して、安定した発注業務を行うために、以下のポイントを押さえておくことが重要です。
1.在庫管理業務を標準化する
発注点を管理するにあたって、在庫管理業務の標準化を図る必要があります。従業員が同じ手順で在庫管理を行えるようにマニュアルを作成して、作業方法やフローを統一することがポイントです。
在庫数に在庫管理業務が標準化されると、発注者が実在庫を正確に把握できるようになります。実在庫と管理上のデータとの差異が発生するのを防ぐことで、正確な発注点に基づいて発注を行えるようになります。
2.ABC分析と欠品時の影響度で優先順位を設定する
SKU数が多い場合、すべての商品を同じ頻度・精度で管理すると業務負担が大きくなります。ABC分析を用いて、売上高や使用金額などに基づいて商品を分類し、管理の優先順位を決めましょう。
ABC分析とは、商品の重要度をクラス分けして優先順位を見極める分析手法です。優先的に管理する商品を分類して、必要な在庫量や発注のタイミングを判断します。
▼ABC分析によるグループ分けの例
優先度 | 管理方法 |
A(最優先) | 在庫が切れないように重点的に管理する |
B(現状維持) | 毎月または在庫が切れたときに発注する |
C(管理をゆるめる) | 在庫が切れてから発注する |
ただし、Cランクだから在庫切れ後に発注してよいとは限りません。売上高や使用金額が小さくても、欠品すると生産や出荷が停止する部品・資材があります。
ABC分析による金額面の重要度だけでなく、「欠品した場合に事業へどの程度の影響があるか」も加味して、管理方法と発注点を設定してください。
3.需要予測で発注量を調整する
発注点を管理する際は需要予測を行い、発注量を調整することがポイントです。
季節商品や流行商品などは、需要が大きく変動する可能性があります。需要予測を行わない場合、出荷量が急に増えて欠品が発生したり、必要以上に発注をかけすぎて売れ残り(余剰在庫)が発生したりする問題につながります。
こうしたリスクを防ぐために、過去の発注履歴データや市場のトレンドなどから商品の需要を分析・予測して、必要な発注量を算出することが大切です。
4.定期的に発注点を見直す
発注点に基づいた在庫管理を行う際は、定期的に発注点を見直すことも必要です。
設定している発注点で運用するなかで、発注の頻度が増えた場合には、発注点を増加させて少ない頻度で発注できるようにします。季節商品については、季節の変わり目ごとに発注点を見直します。
発注点を見直すタイミングは、「3ヶ月ごとに発注点の見直しを行う」といったようにマニュアル化しておくと、スムーズな運用につながります。
効率的に発注点管理を行う方法
発注点管理の方法には、ノート・カードなどの紙媒体や表計算ソフトウェアなどがありますが、効率的に行うにはシステムの活用が有効です。
システムを活用することで、紙媒体で起こりがちな人的なミスを防げるほか、より正確な在庫管理と需要予測によって、適切に発注点を管理できるようになります。
「TS-BASE 受発注」では、在庫状況をリアルタイムで把握して、正確な発注点に基づいた発注を行えます。商品別に発注点を設定できるほか、過去の出荷実績や在庫状況などのデータを基に需要予測を行うことも可能です。
また、在庫が発注点に到達するとメールで通知されるため、毎日在庫の棚卸を実施しなくても、必要なタイミングで発注できます。これにより、発注業務や在庫管理業務の負担を軽減して、効率化を図ることが可能です。
TS-BASE 受発注を導入し、発注点管理で正確な在庫管理を実現した企業さまの事例は、こちらからご覧いただけます。
TS-BASE 受発注で効率的な発注点管理を実現
在庫管理業務では、発注点を定めることで定量的で安定した発注を行えるようになり、欠品や過剰在庫の防止につながります。
発注点を適切に管理するには、在庫管理業務を標準化するとともに、ABC分析を用いて在庫量の優先順位を設定する、需要予測で発注量を調整する、定期的に発注点を見直すことがポイントです。
「TS-BASE 受発注」を導入すると、システムを立ち上げるタイミングで業務フローを整理し、在庫管理業務の標準化を図れます。
また、倉庫管理システム(WMS)が備わっており、在庫情報(出荷・注文のデータ)の蓄積・管理がしやすいことも特徴です。管理者向けシステムからは一定期間ごとの入出庫・在庫数の実績データが出力できるため、季節ごとの出荷量を見える化します。時期やキャンペーンによる需要変動があっても適切な発注点の算出が可能です。















