出荷管理とは? 主な業務内容と効率化するための3つのポイント
顧客からの注文に対して正確に商品を届けるためには、出荷管理を適切に行うことが必要不可欠です。
しかし、「注文方法が顧客によって異なる」「電話・FAXで受発注業務を行っている」などの場合には、管理が複雑化して出荷のプロセスでミス・遅延が発生することがあります。
出荷ミスや遅延を防ぐためには、出荷の各プロセスにおいて適切な管理・情報共有を行うことが欠かせません。本記事では、出荷管理の業務内容をはじめ、出荷管理を適切かつ効率的に行うためのポイントについて紹介します。
出荷管理にシステムを活用したい、とお考えの方は、こちらもあわせてご覧ください。
受発注システムに倉庫管理システム(WMS)がセットになった「TS-BASE 受発注」について、受注から出荷までの業務に対応した機能を確認できます。
目次[非表示]
- 1.出荷管理とは
- 2.出荷管理の業務内容
- 2.1.1. 医療機器・医療食品業界
- 2.2.2. 住宅設備・建材業界
- 3.出荷管理を効率化するポイント
- 3.1.1. 倉庫のロケーションを最適化する
- 3.2.2. 物流拠点を一元管理する
- 3.3.3. 受注~出荷業務をペーパーレス化する
- 4.『TS-BASE 受発注』で適切な出荷管理を実現
出荷管理とは
出荷管理とは、受注から出荷までの各プロセスを管理する業務のことです。
▼出荷管理の一般的な流れ
- 顧客からの注文受付(受注)
- 受注処理、出荷関連の書類作成、出荷指示
- 倉庫担当による出荷業務(ピッキング、検品、梱包)
- 商品の積み込み、配送
これらの工程では受注担当者と倉庫担当者など、複数の部署間で連携が必要です。また、受注内容や出荷の記録、必要書類の作成などの事務業務も発生します。
出荷管理の業務内容
ここでは出荷管理で発生する業務内容について、医療機器・医療食品業界と住宅設備・建材業界を例に紹介します。
1. 医療機器・医療食品業界
医療機器や医療食品などを取り扱うメーカー・商社では、病院・企業への注文に対して出荷管理が行われます。
▼業務内容の例
- 病院・企業・患者(ご家族さま)からの医療機器・食品の受注
- 営業担当者による受領、納期回答、出荷指示書・納品書の作成、在庫確認、配送担当者への出荷指示
- 配送担当者によるピッキング、検品、梱包、配送手配
2. 住宅設備・建材業界
住宅資材や住宅設備を取り扱うメーカー・商社では、顧客からの注文に加えて、自社営業所への販促物(サンプル・カタログなど)の注文に対して出荷管理が行われます。
▼業務内容の例
- 各営業所による販促物の受注
- 販促物の仕入先拠点による受領、納期回答、出荷指示書や納品書の作成
- 仕入先拠点での出荷依頼、在庫管理、配送手配
販促物の出荷管理を行っている方は、こちらもご確認ください。
▼管理者必見!販促物の管理、できていますか?業務煩雑化の原因と解決法
出荷管理を効率化するポイント
出荷ミスや遅延を防いで出荷管理の効率化を図るためのポイントには、以下の3つが挙げられます。
1. 倉庫のロケーションを最適化する
1つ目のポイントは倉庫のロケーション管理を見直して、在庫管理・ピッキング業務の効率化を図ることです。
商品の種類が多く「どこに何が保管されているか分からない」といった状態では、倉庫内の移動時間がかかり、出荷までにタイムロスが発生します。以下のような方法でロケーションを最適化することで、ピッキング・在庫管理の作業効率を高めて、リードタイムの短縮が期待できます。
▼ロケーションを最適化する方法
- 在庫量が安定していて、ライフサイクルの長い商品の保管場所を固定して保管する
- 在庫量が変動しやすく、ライフサイクルの短い商品をフリーロケーションで保管する
- 受注数の多い商品を、倉庫内の出荷口近くに保管する
2. 物流拠点を一元管理する
2つ目のポイントは商品の出荷地点となる倉庫を複数保有している場合、システムを活用して物流拠点を一元管理することです。
複数の拠点で商品を分散管理している場合、各拠点の在庫情報や注文情報を把握できずに、過剰在庫・在庫ロスが発生しやすくなります。これによって懸念されるのが、物流コストの増加や販売機会ロスの発生といった問題です。
システムを導入して物流拠点を一元管理することで、各拠点の出荷状況・在庫情報などをリアルタイムに共有できるようになります。そのほかにも、在庫補充の迅速化、在庫の適正化が可能になり、リードタイムの短縮や出荷ロスの削減につながります。
倉庫管理システム(WMS)の詳細は、こちらでも解説しています。あわせてご覧ください。
倉庫管理システム(WMS)の導入メリット。自社に合った選び方とは
3. 受注~出荷業務をペーパーレス化する
3つ目のポイントは受注から出荷までの業務をペーパーレス化して、紙伝票のやり取りを削減することです。
電話・FAXで受発注業務を行っているケースでは、人的ミスが発生しやすくなるほか、納期回答や承認などに時間がかかり、出荷までのリードタイムが長くなりやすい傾向にあります。
特に取り扱う商品の種類が多く、取引先によって提供する商品が異なる場合は、出荷管理が煩雑になりやすいという問題があります。システムを導入して、受発注に関わる紙伝票のやり取りをデジタル化することで、出荷プロセスで発生する伝票作成や受け渡し、各種申請・承認といった業務を効率化できます。
紙ベースのやり取りを削減して、顧客からの注文窓口を一本化することにより、人的ミスの削減につながり、出荷管理の効率化を実現できます。
紙の帳票を電子化(ペーパーレス化)するメリットは、こちらでもまとめています。
『TS-BASE 受発注』で適切な出荷管理を実現
出荷管理を適切に行うためには、受注担当者や倉庫担当者などとのスムーズな連携が必要不可欠です。
電話・FAXによる対応、紙ベースの管理業務を行っている場合には、業務が煩雑化して出荷遅延・出荷ミスが起こりやすくなるため、改善が必要といえます。
ミスを防いで効率的に出荷管理を行うには、倉庫のロケーション管理を見直すとともに、システム活用による拠点の一元管理、ペーパーレス化を図ることがポイントです。
受発注システムの『TS-BASE 受発注』には、一元管理やペーパーレス化を実現できるさまざまな機能が備わっています。
▼受発注のデジタル化
TS-BASE 受発注の注文サイトでは、顧客や各営業所からの受注をシステム上で完結することが可能です。電話・FAXによるやり取りをデジタル化できるため、人的ミスの削減、リードタイムの短縮に貢献します。
また、注文者は在庫・出荷状況をシステムから確認できるため、問合せによる確認作業を削減し、業務の効率化につなげられます。
▼倉庫での物流管理
倉庫システムでは、拠点での受注・出荷・在庫管理などを一元管理できます。注文サイトからの注文情報は倉庫システムに反映されるため、電話や紙ベースでやり取りする必要がなく、スムーズに出荷業務に移行できます。
また、“受注・出荷管理”のオプション機能を追加することで、倉庫システムを使わずに管理システムから注文のステータスを変更することも可能です。在庫のない商品や受注生産品を取り扱っている場合は、こちらのオプション機能を使用した運用がおすすめです。
▼多拠点の一元管理 ※オプション
オプション機能の“多拠点対応”を追加することで、多拠点に分散している倉庫の一元管理を実現できます。各拠点における出荷状況の共有がスムーズになることで、在庫補充の迅速化、生産・仕入の適正化につながります。
出荷管理の適正化・効率化に向けて、TS-BASE 受発注の導入をぜひご検討ください。