
事前受付とは?予約販売・受注販売・受注生産の違いとBtoB取引での実現方法
予約販売・受注販売・受注生産は、それぞれ異なる概念です。
「予約販売と受注生産は何が違うのか」「BtoBの受発注でどう使い分ければよいのか」これらの問いに明確に答えられる企業は多くありません。3つの概念の違いを整理したうえで、BtoB取引における受注生産の需要が高まる背景と、製造・仕入れ前に必要数量を把握・確定させる「事前受付」という考え方を解説します。
予約販売・受注販売・受注生産の3つの違いを整理する
予約販売・受注販売・受注生産は、名称が似ているために混同されやすい概念です。しかし、それぞれが指す販売・生産のプロセスは異なります。BtoBの受発注業務を設計するうえで、まずこの3つを正確に理解することが重要です。
【予約販売】販売機会を先に確保する手法
予約販売とは、商品の在庫が販売元にない段階から注文を受け付け、入荷・発売のタイミングに合わせて出荷する販売手法です。
販売者にとっての主な目的は、販売機会の確保と需要の事前把握にあります。新商品や季節商品、限定商品など、発売前から購買意欲を高めたい場面で活用されます。生産数や仕入れ数はあらかじめ計画されており、予約注文の数量が製造量を直接左右するわけではありません。
【受注販売】注文を受けてから既製品を手配する手法
受注販売とは、顧客から注文を受けた後に、既製品・規格品の手配を開始する販売手法です。
事前に在庫を抱えず、注文が確定してから商品の調達・手配を行う点が特徴です。
受注生産との違いは、製造の有無にあります。受注販売は既製品・規格品を注文後に手配しますが、受注生産は注文を受けてから製造・加工を開始します。また、受注販売が販売側の概念であるのに対し、受注生産は製造・生産側の概念です。名称は似ていますが、商品の性質とプロセスの主体という点で異なります。
受注販売については以下の記事でさらに詳しく解説しています。
【受注生産】注文を受けてから製造を行う手法
受注生産とは、顧客からの注文を受けた後に、はじめて製造や仕入れを行う手法です。
在庫を持たないことが最大の特徴であり、必要な数量だけを必要なタイミングで生産・調達します。過剰在庫の発生を防ぎ、無駄なコストを削減できる点が大きなメリットです。
受注販売との違いは、製造・仕入れのタイミングにあります。受注生産は注文を受けてから製造・仕入れを開始します。販促物・カタログ・季節商材など、需要が変動しやすく在庫リスクを抱えたくない商材で特に有効な手法です。
▼3つの概念の比較
利用シーン | 意味 | 主な活用場面 | |
|---|---|---|---|
予約販売 | なし(入荷前) | 注文前に計画済み | 新商品・限定商品の先行受付 |
受注販売 | なし | 注文後に既製品を手配 | 規格品・既製品のBtoB取引 |
受注生産 | なし | 注文後に製造・仕入れを開始 | 販促物・カタログ・季節商材 |
BtoBで「受注生産」が求められる背景
BtoBの受発注において、受注生産のニーズが高まっています。その背景には、BtoB取引特有の構造的な課題があります。
BtoB取引では取引先ごとに必要数量が異なり、配送先も複数拠点にわたることが一般的です。全国に店舗や営業所を持つ企業が新商品のカタログや販促物を手配する場合、各拠点が必要とする数量はそれぞれ異なります。マーケティング部門が一括で在庫を持ち、各拠点に配布する従来の方法では、過剰在庫や配布漏れが発生しやすく、コスト管理も難しくなります。
たとえば、販促物や季節商材は商品サイクルが短く、在庫として抱えるリスクが高い商材です。新商品のカタログのキャンペーンカタログは、キャンペーン終了後には不要になります。建材のサンプルや記念品なども、必要数量を事前に把握してから製造・仕入れを行う受注生産の方が、無駄なコストを抑えることができます。
こうした背景から、BtoB取引では「製造・仕入れ前に必要数量を確定させる」受注生産型のプロセスが求められています。しかし、このニーズに対応できるBtoBカートシステムは限られており、受注生産を明確に機能として提供しているサービスはごくわずかです。
BtoBの受注生産に必要な「事前受付」という考え方
受注生産を実現するためには、製造・仕入れの前段階で必要数量を集約する仕組みが欠かせません。この仕組みを私たちは「事前受付」と呼んでいます。
アナログ運用での受注生産の限界
多くの企業では、事前受付をエクセル、メール、FAXで対応してきました。しかし、この方法には構造的な限界があります。
- 各拠点からの回答をメールで集約し、担当者が手作業で集計する工数が発生する
- 誰が回答済みで誰が未回答かをリアルタイムで把握できない
- 回答の根拠が見えないため、数量の妥当性を確認できず過剰在庫につながる
- 回答期限が曖昧になり、製造・仕入れのスケジュールが後ろ倒しになる
拠点数が増えるほど、こうした課題は深刻になります。毎月のように新商品や販促物の事前受付が発生する企業では、担当者の業務負荷が常に限界となってしまうでしょう。
TS-BASE 受発注の「事前受付」で解決する受注・予約体制
TS-BASE 受発注の「事前受付機能」は、製造・仕入れ前の段階で、予約注文のような形で必要な生産数量を把握・確定させる「受注生産型」の受発注プロセスです。
注文者は期間中いつでも数量を入力・変更でき、管理者は回答状況をリアルタイムで確認できます。未回答者へリマインドメールも送信できます。
TS-BASE 受発注の「事前受付機能」を詳しく知りたい方は以下のページをご確認ください。
TS-BASE 受発注「事前受付機能」でできること
TS-BASE 受発注の事前受付機能は、需要の集約から正式な受注データの確定まで、一連のプロセスをシステム上で完結させます。受注生産に必要な「数量の把握」「回答の管理」「出荷への連携」を、担当者の手作業に頼らずに実現できます。
需要集約から正式受注までの2つの活用パターン
事前受付で集めた回答データは、用途に応じて2つのパターンで活用できます。
【パターン1】製造数の参考値として活用する
回答期間終了後、集約した数量データをCSVなどで出力し、製造・仕入れの参考値として活用します。需要の傾向把握やアンケートとしての活用に向いています。
【パターン2】正式な受注データとして確定する
承認機能と組み合わせることで、回答数量を承認者が確認・承認し、正式な受注データとして確定する運用も可能です。
回答漏れを防ぐ3つの管理・リマインド機能
事前受付では、回答の収集漏れを防ぐための管理機能を備えています。
1.回答状況のリアルタイム確認
管理画面では、対象ユーザーごとの回答状況をリアルタイムで確認できます。誰が回答済みで誰が未回答かをアカウント単位で把握できるため、回答率が低い場合に個別対応の判断が素早くできます。
2.リマインドメールの一括送信
未回答者に対して、管理画面からリマインドメールを一括送信できます。期間中であれば何度でも送信でき、回答を促す連絡を手作業で行う必要がありません。
3.自動締切の設定
全員の回答が揃った時点で手動締切にするか、期間終了で自動締切にするかをキャンペーン単位で設定することができます。
事前受付の詳細については以下の記事でご確認ください。
予約販売・受注販売・受注生産を正確に理解し、BtoBの受発注を最適化する
予約販売・受注販売・受注生産は、それぞれ在庫の有無と製造・仕入れのタイミングが異なる概念です。この違いを正確に理解することで、自社の取引形態に合った受発注プロセスを設計できます。
BtoB取引では、拠点ごとに必要数量が異なる受注生産のニーズが高まっています。製造・仕入れ前に必要数量を把握・確定させる「事前受付」という考え方は、過剰在庫の削減と業務効率化の両立を可能にします。
エクセルやメールによるアナログ運用では対応しきれない回答管理・リマインド・出荷連携を、システムで一元化することが次のステップです。
TS-BASE 受発注は、BtoBの受注生産・需要集約に対応した受発注システムです。事前受付機能をはじめ、承認機能・リマインドメール・出荷連携まで、受注生産型の受発注プロセスを一元管理できます。機能の詳細・導入事例・料金については、ぜひ資料をご確認ください。
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