
モノの需要把握に有用な「事前受付機能」
事前受付機能とは、製造に必要な数量の事前受付が行える機能で、「受注生産」を行ううえで有用です。必要数量の把握や、ムダな在庫を抱えるリスクの軽減に役立つこの機能は、企業の販促物や製造品などへ幅広く活用されています。この記事では、TS-BASE 受発注における事前受付機能についての概要や用途を解説いたします。
【活用例】カタログの需要を事前に把握したい
ある製造メーカー(以下、A社)では、使用する販促物(カタログや店頭へ置くポップなど)を各支店単位で注文を行っています。販促物の企画生産や受注管理、在庫管理は本社営業部門が管轄しており、各支店からメールで送付されてくるエクセルの注文シートをもとに、外部倉庫へ保管してある在庫品の出荷依頼を行う運用でした。
新製品発売時は、開始スケジュールに沿って販促物を手配しないといけません。今までは、支店単位で管轄全取引先へ対する販促物の数量を取りまとめ、支店長が注文シートへの入力を行っていました。
本社営業部門の販促物担当者は、全国の支店長からメール送付される注文シートを取りまとめ、カタログや店頭ポップなど販促物単位の需要を確認します。その後、発注ロットに合わせて生産依頼を行いますが、支店からの注文シートが期日まで来ないことは毎度のことでした。
支店数は全国に100店舗あります。どの支店からの返答がないのか…支店長へ改めて対応依頼を行うのも一苦労です。一方で支店長も、配属されている営業からの返答待ちや、全営業の数字の取りまとめは手間が多く、営業活動に必要なツールとはいえ、コア業務へ支障をきたすことに不満が蓄積していました。

Web注文の導入で円滑化する「需要調査」
新製品発売時の販促物に関する需要確認は、本社営業部門(受注管理者)支店長(注文者)双方にとって負担が大きいものでした。そんなA社は、販促物の注文業務へ「TS-BASE 受発注」を導入することになります。これにより、課題だった「新製品発売時の販促物手配」についても、良い変化が生じました。
以前と大きく変わったことの一つに「Web注文」の導入があります。以前は「エクセルの注文シート」を支店長が作成していましたが、導入後は、営業一人一人へ「TS-BASE 受発注の注文サイトのアカウント」が付与され、必要時に各自がWeb注文を行う運用になりました。新商品発売時も同様に、営業各人が担当顧客分の需要を予測して「事前予約注文」を行うようになったため、支店長の取りまとめ作業の一切がなくなりました。
「事前予約注文」への対応依頼を受けている注文者(営業各人)へは、アカウントログイン後にポップアップが表示され、処理が完了するまで表示され続けます。注文サイトのサイドに表示されている「事前予約」と書かれたボタンを押下すれば、事前予約注文のみの情報が表示されるため、たくさんの商品の中から探す手間はかかりません。

本社営業部門(受注管理者)は、TS-BASE 受発注の管理システムから事前予約対象の商品データを作成し、注文サイトへの公開を行います。商品の詳細のほかに、公開開始日や終了日の指定も可能です。事前予約の受付期間中も、常に管理サイトからのモニタリングが可能で、必要であれば情報の修正や、状況にあわせたリマインドメールの送信も行えます。
以前は支店ごとの個別対応が必要でしたが、導入後はシステムで即座に未対応の営業担当者が可視化され、一括リマインドも実行できます。確認工数を大幅に削減しつつ、適切なロットで生産が行えるようになりました。
趣旨によって取り入れる「承認作業」
需要を調査する意図として、「アンケートのみ」の場合もありますが、先述してきた「生産するために需要を把握したい」という場合や、「需要によって生産を行うのかを決めたい」というケースもあります。どちらにせよ、「生産をする」と決定された場合、事前予約分の数量は引き受けてもらわないと出荷時のトラブルに発展する確率が高くなります。
それを防ぐために併用したいのが、上長や責任者などの権限者へ判断を求める「承認機能」です。先述してきたA社を例にすると、営業担当者(注文者)が行った注文に対し、その内容確認を求める承認依頼を支店長(承認者)へ送ります。自身のアカウントで承認依頼を受けた支店長は、内容確認後「承認」「訂正承認」「差戻」「却下」の判断を行います。
ここで「承認」「訂正承認」された事前予約注文は「確定注文数」となり、その後の数量変更はできなくなります。受注した本社営業部門(受注管理者)は、支店長の承認済データを集計して生産手配・出荷を行います。

このように、事前受付機能を活用する趣旨によって承認機能を取り入れれば、突然のキャンセルや変更リスクを防ぎ、スムーズに生産と出荷を進行することが可能になります。
需要の事前把握はムダの削減へ効果的
この機能をリリースする前は、注文サイトへ掲載する文字情報で「事前」と表示はするものの、通常注文と同様の受注形式で処理が行われていました。この方法でも運用自体は可能ですが、管理システムのデータ上、長い間「受注残」として残ってしまうのが難点でした。この機能ができたことで、データ上でも「通常注文」と「事前注文(製造・入荷待ち)」が明確に分かれるようになり、管理面の明瞭さが増しています。
事前注文という形の需要調査は、適切なロットの選択ができるようになるため、過剰在庫やムダの削減へ直結します。過去の実績や生産ロット以外の不足していた情報を補う意味でも、リアルな現場担当者の判断は十分なものだと言えるでしょう。
この機能は販促物のみならず、自社製品の予約や、社内備品の受注などへも利用していただける汎用性ある機能です。該当する業務を効率化させたい、注文・受注業務全般に課題がある企業担当者さまにとって、解決の糸口となる可能性は高いです。ぜひご検討をしてみてください。
関連ページ(TS-BASE 受発注 機能一覧内)
▼承認機能















