受発注業務の問い合わせ対応を効率化する3つのコツ
商品または販促物の受発注を行っている現場では、注文者から商品の価格や在庫数、出荷状況などに関する問い合わせが寄せられることが多くあります。
注文から出荷までの受発注の各フローにおいて複数回のやり取りが発生したり、認識の相違が生まれたりすると、誤出荷・誤納品の発生やリードタイムの延長などにつながる可能性があります。
受発注業務に対応している現場管理者のなかには「問い合わせ対応に時間・労力がかかり、現場の負担となっている」「注文者とのやり取りでトラブルにつながることが多い」などの悩みを持つ方もいるのではないでしょうか。
この記事では、受発注業務の問い合わせ対応に関する課題と効率化を図るコツについて解説します。
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目次[非表示]
受発注業務の問い合わせ対応でよくある課題
電話・FAX・メールなどで受発注業務を行っている場合、注文者からの問い合わせ対応が煩雑化しやすくなります。よくある課題には、以下が挙げられます。
課題1.回答に時間がかかる
1つ目の課題は、問い合わせに対する回答に時間がかかりやすいことです。
電話やFAX、メールなどの複数の窓口で問い合わせがあった際には、個別に異なる方法で回答を行う必要があるため、対応漏れや回答の遅延などが発生しやすくなります。
また、膨大な商品数を取り扱っていたり、取引先ごとに異なる価格で取引していたりする場合には、商品情報や顧客情報を都度確認する必要があります。
問い合わせへの回答に時間がかかると、本来の業務に充てる時間が少なくなり、担当者の業務負担や生産性の低下につながります。
課題2.認識の行き違いが発生する
2つ目の課題は、受発注の問い合わせ対応で認識の行き違いが発生することです。
電話やFAX、メールなどのアナログな方法で受発注を行っている場合、以下のようなトラブルが起こりやすくなります。
▼認識の行き違いによるトラブル
- 商品や顧客に関する情報を誤って確認してしまい、回答内容を間違える
- 社内で情報の連携ができておらず、担当者によって異なる回答をしてしまう
- 口頭やメールの返信だけでは詳細な情報が伝わりにくい
誤った情報を伝えたり、認識の齟齬が発生したりすると、誤納品・誤出荷によってクレームにつながる可能性があります。
課題3.複数回のやり取りが発生する
3つ目の課題は、見積り依頼から商品の出荷までの各フローにおいて、複数回の問い合わせ対応が発生するケースがあることです。
▼受発注フローにおける問い合わせの例
フロー |
問い合わせ内容 |
受注前 |
|
発注後 |
|
受発注の各フローで複数回のやり取りが発生すると、ほかの業務にも影響が出てしまいます。また、複数回のやり取りを行ったり、回答に時間を要したりすると、注文者側の負担につながり顧客満足度にも影響する可能性があります。
受発注業務の問い合わせ対応を効率化するコツ
受発注業務での問い合わせ対応を効率化するには、対応窓口や回答内容の統一化を図るとともに、問い合わせが発生しにくい受発注の仕組みを構築することが重要です。
1.問い合わせ窓口を一本化する
現在、電話やFAX、メールなど複数の経路から問い合わせ対応を行っている場合は、いずれか一つに問い合わせ窓口を一本化するという方法もあります。
例えば、“問い合わせは電話対応のみ”あるいは“メール対応のみ”というように、受発注に関する問い合わせ窓口を一つに集約することで、問い合わせがあった順番や履歴を管理しやすくなります。
注文者からの問い合わせに対して漏れなく迅速に対応できるようになるほか、履歴を社内で共有することで窓口・担当者による回答の違いを防げます。
▼窓口を一本化するコツ
- 問い合わせ窓口の担当者間で、問い合わせがあった注文者や履歴、回答した内容などを共有する
- 担当者向けのマニュアルやFAQページを整備して、問い合わせ内容に対する回答内容を統一する
2.商品マスタの情報を統一する
商品を一覧で管理できるマスタがなかったり、商品や仕入先ごとに異なる商品マスタを登録していたりする場合、注文者から問い合わせがあった際に商品の特定に時間がかかります。
また、問い合わせ対応の担当者が変わる場合に、誤った商品情報を確認・伝達してしまうリスクもあります。
自社が取り扱う商品マスタを付与・統一して管理することで、必要な商品情報をすぐに探しやすくなります。注文者側においても、明確な情報を見ながら問い合わせを行えるため、認識の行き違いによるトラブルを防止できます。
▼管理する情報
- 商品の管理情報(商品ID、型番、JANコード)
- 商品カテゴリ
- 商品名
- 購入ロット
- 仕入先
- 仕入値
- 納品リードタイム など
商品マスタを統一する際は、コードの桁数を揃えること、項目名・表記方法を統一することが重要です。
3.受発注システムを導入する
受発注システムを導入して、注文者が必要な情報をシステムで確認できるようにすることも、問い合わせ対応を効率化するコツの一つです。
受発注システムは、注文・受注・仕入れなどの一連の受発注フローを自動化・デジタル化できるシステムです。電話やFAX、メールによる受発注をなくして、システム経由でのやり取りが可能になります。
注文前後で商品情報や在庫、出荷状況などを注文者側で確認できるため、問い合わせ数を減らして、受発注担当者による個別対応の負担を減らせます。
▼受発注システムを用いた問い合わせ対応の例
対応者 |
対応内容 |
注文者 |
商品選択の画面で商品の価格や在庫数を確認する |
受注者 |
注文履歴や注文出荷状況のデータを一覧表示で確認して、問い合わせへの回答を行う |
なお、店舗と本部でのコミュニケーションを円滑にして受発注のやり取りを効率化した事例は、こちらの記事で紹介しています。
店舗と本部のコミュニケーションリスク軽減と業務効率化に有用なTS-BASE 受発注
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電話やFAX、メールなどで受発注業務を行っている現場では、注文者からの問い合わせ対応に時間を要するほか、認識の行き違いが発生したり、複数回のやり取りによってフローが煩雑化したりする可能性があります。
問い合わせ対応を効率化するには、窓口を一本化して回答内容を統一するとともに、問い合わせが発生しにくい受発注の仕組みを整えることがコツです。
受発注システムを活用すると、注文者が必要な情報をシステム上で確認できるようになり、問い合わせ件数の削減を図れます。
『TS-BASE 受発注』では、受発注業務の管理者側で注文者が使用する注文サイトのアカウント管理や各種マスタの登録・更新を行うことが可能です。注文者によって表示する商品や価格の出し分けができるほか、着日指定を制御したり、注文履歴を確認したりできます。
また、注文者・受注者・仕入先の3者をつなぐ機能が備わっており、在庫数や入出荷状況をリアルタイムで把握できることから、円滑な情報共有が可能になります。
TS-BASE 受発注の詳細については、こちらの資料をご確認ください。