在庫差異の原因と対策・再発防止のポイントを解説
店舗や倉庫で管理する在庫の棚卸業務において「在庫数が合わない」と頭を悩ませる担当者さまもいらっしゃるのではないでしょうか。
特に、幅広い種類の商品を取り扱っている企業さまや社内スタッフが多い場合などは、在庫のカウントミスや伝達ミスなどにより、在庫差異が発生する可能性があります。
在庫差異は企業の収益にも大きな影響を与えるため、差異を出さない適切な在庫管理が欠かせません。本記事では、在庫差異が起きてしまう原因とその対策方法を解説します。
▼こちらもおすすめ!
今から使える、転記・計算ミスを防ぐ!在庫管理ツール
目次[非表示]
- 1.在庫差異が起きる主な原因
- 1.1.1.入力・転記ミス
- 1.2.2.伝票の処理漏れ
- 1.3.3.システム入力のタイムラグ
- 1.4.4.情報共有や引き継ぎミス
- 2.在庫差異をなくすための4つの対策方法
- 2.1.1.リアルタイムなデータ処理・共有を行う
- 2.2.2.伝票・帳票などをデジタル化する
- 2.3.3.短いスパンで棚卸を実施する
- 2.4.4.在庫管理業務をマニュアル化する
- 3.在庫差異をなくすためにはシステムの活用が有効
- 4.在庫差異防止にはシステム活用が有効
在庫差異が起きる主な原因
在庫差異が起きる原因は一つではありません。よくある原因としては、以下の4つが挙げられます。
1.入力・転記ミス
帳簿や伝票への記入を手作業で行っている場合、人的ミスが発生しやすくなります。数字を誤って記入することで、帳簿の在庫と実在庫にズレが生じます。
2.伝票の処理漏れ
紙伝票で商品を管理している場合、処理漏れや処理間違いが起こりやすくなります。
「処理を失念していた」「伝票を紛失した」といった理由から処理漏れにつながるケースもあります。入出荷時に目視で検品している場合に起こりやすいミスの一つです。
3.システム入力のタイムラグ
紙伝票や納品書をシステムに入力する際に発生するタイムラグも在庫差異が発生する原因です。
リアルタイムな在庫数を把握しないまま商品や数量を間違えて受発注してしまい、在庫差異が起こることがあります。受注管理や在庫管理など、各現場とリアルタイムな情報共有ができていない場合に発生しやすくなります。
4.情報共有や引き継ぎミス
情報共有の漏れや引き継ぎミスも在庫差異を招く原因の一つです。「入出庫があったのに処理できていなかった」「在庫がある場所が変わっていた」など、情報の共有漏れによって適切に棚卸ができないことがあります。
また、棚卸の作業手順が社内で統一されていない場合、担当者が変わる際に引き継ぎミスが起こることもあります。
在庫差異をなくすための4つの対策方法
在庫差異の発生は、ムダなコストの発生や生産性の低下などにつながります。在庫差異を未然に防ぐためには、原因を追及したうえで対策を講じる必要があります。ここでは、在庫差異をなくすための4つの対策方法をご紹介します。
1.リアルタイムなデータ処理・共有を行う
情報共有の漏れや引き継ぎミスによる在庫差異の発生を防ぐには、ハンディターミナルで商品のバーコードを読み取り、自動でデータベースに反映できるシステムの活用が有効です。人手による作業を削減できるため、人的ミスを防止できます。
また、販売管理や受発注管理、在庫管理のデータをリアルタイムで共有できる環境の整備も必要です。適切な受発注や入出荷対応を行うためにも、各現場で情報共有できるシステムの活用を検討しましょう。
2.伝票・帳票などをデジタル化する
紙伝票や手書きの帳票を利用している場合はデジタル化が有効です。担当者間での受け渡し時に起こる伝達ミスや処理漏れを防げます。
また、倉庫や事務所で書類を保管する必要がなくなるため、データの照会や閲覧、検索がスムーズになることもデジタル化の持つ利点です。紙伝票の紛失や破損を防ぎつつ、帳票の保管・管理を適切に行えるようになります。
3.短いスパンで棚卸を実施する
棚卸を短いスパンで実施することで、在庫差異を最小限に留めることが可能です。一般的には、年度初めや決算月に大規模な棚卸を実施します。しかし、棚卸のスパンが長くなれば、在庫差異が発覚するタイミングが遅くなります。
棚卸を短いスパンで実施することにより、在庫差異をすばやく発見し、ミスに気付いた時点で修正処理を行うことが可能です。在庫差異の損失をできるだけ抑え、トラブルを防ぐために有効な対策といえます。
4.在庫管理業務をマニュアル化する
入出荷の伝票処理や検品、棚卸などの業務をマニュアル化することも有効な対策です。倉庫内の作業では、複数の担当者が入れ替わり作業することがあります。
担当者による業務のばらつきをなくすためには、在庫管理の各プロセスにおいて、業務手順やルールを定めてマニュアル化しておくことが大切です。ピッキングや返品作業などのルールも明確化しておくことで、情報共有や漏れを防ぎ、担当者間の引き継ぎがスムーズになります。
在庫管理業務で課題となるのは在庫差異だけではありません。
その他、在庫管理業務で課題となりやすいポイントについては、こちらの記事でも解説しています。併せてご覧ください。
在庫差異をなくすためにはシステムの活用が有効
在庫差異を防ぎ、適切に在庫を管理するには、システムの活用も有効です。
『TS-BASE 受発注』は、受発注や入出庫などの受発注に関わる業務を一元管理できるBtoB向けの受発注システムです。物流拠点向けの倉庫管理機能が備わっているため、在庫管理や棚卸業務に役立てられます。
TS-BASE 受発注に備わる“倉庫システム”では、伝票単位のピッキングリストとともに、残数のチェック表も自動生成可能です。毎日棚に残る在庫数をこまめに確認できます。入庫時に自動生成される“棚ラベル”を使用すれば、倉庫の検品や棚卸の正確性を向上できます。
また、TS-BASE 受発注ではハンディターミナルでの入庫検品も可能です。入庫予定の商品と実際に入庫した商品に差分がないか、照合確認をするため、入庫時点での在庫差異を防ぎます。
「TS-BASE 受発注」の詳しい資料は下記からダウンロードできます。
在庫差異防止にはシステム活用が有効
在庫差異は、企業の収益や業務効率の悪化などに関わる重要な課題です。
在庫差異を防ぐためには、現場の動きとデータ処理のタイムラグをなくし、受発注や入出荷データを自動反映できる仕組みづくりが必要です。
また、“在庫管理状況を分析して原因を明確にする”、“現場の業務フローや手順を統一化する”などの対策も欠かせません。紙面やExcelでのアナログな管理体制を見直し、在庫管理の正確性を高めるには、システム活用が有効です。
リアルタイムのデータ処理により、人的ミスを防ぐだけでなく、検品や棚卸業務の精度が向上することで、業務の効率化にもつながります。在庫管理や入出庫管理の精度を高めるために、TS-BASE 受発注を活用してみてはいかがでしょうか。