受発注システムの市場規模拡大の背景とは
現在、受発注の取引にかかる業務を一元管理して効率的に行える受発注システムの市場規模が拡大しています。受発注システムの利用では、電話やFAXを利用した従来の受発注業務に代わり、インターネットを通じた効率的な受発注が可能です。
企業の業務改善や生産性の向上においても、受発注業務のデジタル化がカギを握っています。この記事では受発注システムの市場規模の拡大を業態別に比較し、BtoBで受発注業務のデジタル化が進む背景について解説します。
出典:経済産業省『令和元年度 内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(電子商取引に関する市場調査)』
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受発注システムの市場規模について、詳しくはこちらのホワイトペーパーでも解説しています。「なぜ今、受発注システムを導入すべきなのか?」知りたい方はぜひご覧ください。
受発注システム導入に迷うあなたへ データで分かる市場規模と導入へのヒント
目次[非表示]
- 1.受発注システムの市場規模
- 1.1.BtoBのEC市場規模
- 1.2.BtoCのEC市場規模
- 2.BtoBのEC市場規模が拡大する背景
- 2.1.商取引のデジタル化
- 2.2.BtoB特有の複雑な商慣習
- 2.3.多様な働き方への対応
- 3.BtoBの受発注業務はデジタル化が急務に
- 4.BtoB向け受発注システムには『TS-BASE 受発注』がおすすめ
- 4.1.受発注のデジタル化で業務効率を向上
- 4.2.リアルタイムな在庫管理を実現
- 4.3.自社に合ったシステム構築が可能
- 5.受発注システム導入の背景には業務効率化がある
受発注システムの市場規模
受発注システムの市場規模は、年々拡大傾向にあります。
経済産業省が発表した『令和元年度 内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(電子商取引に関する市場調査)』によると、企業間取引のBtoB-EC、企業と一般消費者が取引を行うBtoC-ECともに、EC市場規模※1が拡大しています。
※1・・・インターネットを利用して受発注がコンピュータネットワークシステム上で行われることを要件とし、口頭、書面、電話、FAXなどを介した取引は含めない。
BtoBのEC市場規模
※2015年から2019年までの市場規模推移(BtoB-EC)
2019年のBtoBにおけるEC市場規模は、352兆9,620億円と前年の2018年と比較して2.5%増えています。EC化率については、2018年の30.2%から2019年の31.7%と1.5ポイント上昇しています。
同じく、EC化率についても2015年の27.4%から2019年には31.7%まで4.3ポイントも上昇しており、企業のEC化、市場規模が拡大していることが分かります。
出典:経済産業省『令和元年度 内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(電子商取引に関する市場調査)』
BtoCのEC市場規模
※2010年から2019年までの市場規模推移(BtoC-EC)
2019年のBtoCにおけるEC市場規模は19兆3,609億円となっており、前年の2018年と比較して7.65%増えています。2010年には2.84%であったEC化率は2019年には6.76%まで上昇。この結果から1年間で企業における業務のEC化が大きく進んでいることが分かります。
これらの推移を見ると、EC市場規模は成長基調を維持していることは明らかです。また、BtoCと比較してもBtoBのEC市場規模が大きく、急速にEC化が進んでいるといえます。
出典:経済産業省『令和元年度 内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(電子商取引に関する市場調査)』
BtoBのEC市場規模が拡大する背景
BtoCと比べ、BtoBのEC市場規模が大きくなっていることが分かりました。企業間の受発注取引においてデジタル化が広がる背景には何があるのでしょうか。
商取引のデジタル化
BtoB-ECの市場規模が拡大した主な背景には、EDI(電子データ交換)やEOS(電子発注システム)などを活用した電子取引の増加が挙げられます。
インターネットが普及する前から電話回線や専用線を用いた電子データでの商取引は行われていました。こうした電子データでのやり取りをするために用いられるのがEDIやEOSです。
EDI標準を実装したシステムは、卸売業や小売業を中心とする大手流通チェーン、輸送用機械の製造業界など幅広い業界で活用されています。企業の商取引においてEDIやEOSの活用が広がったことがBtoB-ECの市場規模の底上げにつながっていると考えられます。
出典:経済産業省『平成30年度 我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)』『令和元年度 内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(電子商取引に関する市場調査)』
▼EDIについての詳しい解説はこちらの記事をご覧ください。
BtoB特有の複雑な商慣習
BtoBのEC化が進む背景には、BtoB特有の商慣習も挙げられます。BtoBの受発注取引には、以下のような複雑な商慣習があります。
▼BtoB特有の商慣習
- 電話やFAXによる取引先とのやり取り
- 紙面やExcelでの情報管理
- 取引先によって異なる商品ラインナップや販売価格、決済方法などの設定
- 取引先ごとの商品の出し分け
BtoB特有の商慣習が受発注プロセスの複雑化を招いており、アナログな取引・管理によって社内の業務効率が低下しやすいといった課題もあります。取引先によって販売価格や決済方法が異なるケースもあるため、やり取りが煩雑化しやすいのも特徴です。
多様な働き方への対応
働き方改革の推進により、リモートワークを推奨する企業が増えています。
しかし、受発注取引を社内の電話やFAXで行っている企業は業務を行える場所が制限されてしまい、リモートワークに移行できないという課題がありました。
従業員の多様な働き方を実現するには、会社に出社しなくてもインターネット上で受発注取引ができる体制が求められています。
このような背景からもインターネットを通じて取引できる受発注システムの活用が進んでいます。自宅や外出先から業務を行うことが可能になるため、企業のリモートワークの導入を後押しできます。
出典:総務省『令和2年度 情報通信白書』
リモートワークへの対応を目指して受発注システムを導入した企業さまの例は、こちらからご覧いただけます。
【事例資料】TS-BASE 受発注の導入で3割の業務効率化を実現
BtoBの受発注業務はデジタル化が急務に
複雑な商慣習が残るBtoBの受発注業務を効率化し、生産性の向上を図るには非効率なアナログ手法からの脱却が重要です。
受発注システムを活用すれば、受発注データをシステムに蓄積し、取引にかかる工数を削減。受注から出荷までのリードタイムを短縮し、生産性の向上も目指せます。
人手による作業や紙面での情報管理が不要になるため、人的ミスの防止にも役立ちます。取引先に応じて販売価格や決済方法の個別設定を行えば、価格管理や決済管理などの簡素化・効率化も実現可能です。
BtoB向け受発注システムには『TS-BASE 受発注』がおすすめ
BtoBの受発注管理システムでおすすめなのが『TS-BASE 受発注』です。受発注、在庫管理、物流に至るあらゆる業務を一元管理できます。
受発注のデジタル化で業務効率を向上
受発注のデジタル化により、電話やFAXで受注した情報をデータ化し、オンライン上で管理することで、業務の効率化を実現できます。また、取引先ごとに商品や価格帯などを設定し、状況に応じて表示する商品を出し分けできる点も特徴です。
リアルタイムな在庫管理を実現
在庫数や入出庫、配送状況などの情報を一元管理できることに加えて、リアルタイムの在庫状況を確認できる点も『TS-BASE 受発注』の強みです。適正な受発注が可能となるため、欠品やロスを防ぎ、納品トラブルを回避できます。
自社に合ったシステム構築が可能
『TS-BASE 受発注』は、機能のカスタマイズや既存システムとの連携などにも対応しています。自社の商慣習や業務に応じたシステム構築が可能です。
また、竹田印刷では自社の物流センターでTS-BASE 受発注を使用しており、倉庫業務全般のノウハウを蓄積しています。自社で行う受発注業務のデジタル化が不安な企業さまには、物流業務のフローの見直しからシステム(TS-BASE 受発注)の立ち上げ、運用までサポートいたします。
受発注システム導入の背景には業務効率化がある
受発注システムの市場規模は年々拡大傾向にあります。なかでもBtoBはBtoCと比べて市場規模が大きく、今後もEC化が進んでいくと考えられます。
電話やFAXによるやり取り、取引先ごとに変わるルールなど、BtoB特有の商慣習に対応しつつ、受発注業務を効率化するには、受発注システムの活用が有効です。
人手で行っていた業務や、社内でしか行えなかった注文処理業務をデジタル化することで、人的ミスを削減しながら生産性の向上や業務効率化を図れます。加速するEC化の動きに対応するためにも、受発注システム『TS-BASE 受発注』の導入を検討してみてはいかがでしょうか。