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Web-EDIの導入時に重要となる通信プロトコルの種類と特徴

電話やFAXによる煩雑な受発注業務を効率化したい場合に有効といわれるのがWeb-EDIの導入です。インターネット環境が整えば利用できるWeb-EDIは、受発注業務の自動化やペーパーレス化の実現といった多くのメリットを持ちます。

その一方で、カスタマイズ性の高さから企業が独自のシステム開発を行っており、仕様の違いによって取引が複雑化するという課題もあります。

企業間取引をスムーズに実施し、新たな取引先の追加にも柔軟に対応するためには、主要取引先に応じた通信プロトコルの選定がポイントです。そこで、本記事ではWeb-EDIで用いられる通信プロトコルの種類と特徴について解説します。


目次[非表示]

  1. 1.通信プロトコルとは
  2. 2.Web-EDIで用いられる主な通信プロトコルの種類
    1. 2.1.1.TCP/IP手順・広域IP網
    2. 2.2.2.EDIINT AS2
    3. 2.3.3.OFTP2
    4. 2.4.4.ebXML MS
    5. 2.5.5.JX手順
    6. 2.6.6.SFTP
  3. 3.まとめ


通信プロトコルとは

通信プロトコルとは、デジタルデバイス間でインターネット通信を行うときの規格のことです。デバイス間の円滑な接続を可能にするために取り決められたデータの伝送路や伝達方法などを指します。デバイス間で共通のプロトコルを用いることで、ハードウェアやOSが異なる場合でも通信が可能です。

現在、世界標準として利用されているインターネットプロトコルはTCP/IPです。TCP/IPは構造が階層化されており、複数のプロトコルがあります。


▼TCP/IPの階層モデル

階層
プロトコル

利用例

4層:アプリケーション層

HTTP,HTTPS,SMTP,POP3,IMAP4,DHCP,DNSなど
  • メールやファイルの転送
  • Webサイトの閲覧
3層:トランスポート層
TCP,UDP,NetWare/IPなど
  • データを適切なアプリケーションへ振り分ける
  • 異なるアプリケーションやプログラム間のデータ伝送
2層:インターネット層
IP,ARP,RARP,ICMPなど
  • ネットワーク間の相互接続
  • IPアドレスを用いた通信
1層:ネットワークインターフェース層
Ethernet
  • 同一のネットワーク内でデータ転送の
  • 光回線やモデムを使用して特定の相手と接続


TCP/IPには4つのネットワーク階層があり、通信時にはプロトコルの規定に従った手順でデータ伝送が行われます。この4つの階層でプロトコルが適切に機能することで、ネットワークの通信が可能になります。



Web-EDIで用いられる主な通信プロトコルの種類

企業間取引を効率化できるWeb-EDIには、主に6つのプロトコルが用いられています。


1.TCP/IP手順・広域IP網

TCP/IP手順・広域IP網は、全国銀行協会が制定した広域IP網を用いたプロトコルです。固定電話回線のISDNのサービス終了に伴うIP網移行を踏まえ、新たなプロトコルとして制定されました。

企業と銀行間のデータ交換を行う際の標準プロトコルとして使用されており、高度なセキュリティが求められる企業に有効です。


2.EDIINT AS2

EDIINT AS2は、インターネット技術の標準化団体IETFにより制定された国際標準規格のプロトコルです。

データを暗号化し、第三者による情報の盗み見を防ぐためのSSL認証や電子署名に対応しています。世界展開を行う販売業界や流通業などで採用されています。取引データ量が多く、リアルタイム処理が必要な大企業に有効です。


3.OFTP2

OFTP2は、欧州自動車標準化団体のOdetteが制定した通信プロトコルです。ファイル圧縮技術によって1万明細を越える大容量データの送受信にも対応しています。

データの暗号化や電子署名などの機能が備わっており、セキュリティ性が高いのも特徴です。欧州を中心に国内の自動車業界で採用されており、グローバルな取引や大量データの取引を行う大企業に有効です。


4.ebXML MS

ebXML MSは、国際連合のEDI標準機関UN/CEFACTと国際的なWebサービスの標準化組織OASISによって承認された国際標準規格のプロトコルです。1万明細を越える大容量のデータ通信とリアルタイム処理に対応しています。

セキュリティにはSSL認証やベーシック認証、XML暗号といった安全性を確保する技術が取り入れられているのも特徴です。アジアを中心に活用され、国内では流通や貿易、医療業界などで採用されています。取引データ量が多く、リアルタイム処理が必要な企業に有効です。


5.JX手順

JX手順は日本独自の規格で、従来のEDIで採用されていたJCA手順の後継プロトコルです。​クライアント端末からサーバー側に接続してデータを送受信する、プル型の通信方式が採用されています。

1つの取引で送受信できるデータ容量は少ないですが、安価に導入・運用できることが特徴です。中小企業を中心に、幅広い業界で採用されています。取引量が比較的少なく、低コストで運用したい中小企業に有効です。


6.SFTP

SFTPは、インターネット技術の標準化団体IETFにより制定された通信プロトコルです。

公開鍵暗号方式による暗号化を行うプロトコルSSHによって、リモート環境で安全なファイル転送が可能です。社内や企業間のファイル交換を行う場合に有効といえます。



まとめ

受発注取引を効率化するWeb-EDIには、代表的な6つの通信プロトコルがあります。それぞれ仕様や取引データ量などが異なるため、自社・取引先に適したプロトコルの選定が必要です。

また、現在では国内外の多くの企業でWeb-EDIが利用されており、今後もさまざまな業界での採用が予想されます。そのため、Web-EDIの選定時には今後の経営方針や事業計画も考慮することが欠かせません。新規事業の参入や事業拡大などに柔軟に対応するには、複数の通信プロトコルに対応したWeb-EDIを選ぶのが望ましいといえます。


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