「お客さま対応」と「社内連携」の円滑化をTS-BASE受発注の導入で実現

インタビュイー情報:
株式会社A 
企業規模:従業員数 約400名 
事業内容:医療用医薬品、メディカルフードの企画製造販売 

 

背景

電話やメールでの注文対応への手間 

管理や連携の煩雑化 

リアルタイム在庫の把握が難しく、在庫ロスや廃棄が多い 

臨時対応業務にリソースが割かれている 

決め手

リアルタイム在庫数が反映されるシステムでロスが激減 

インターネット経由の発注手法導入で利便性向上 

機動力がある倉庫との連携でイレギュラー対応も迅速に 

BtoB、BtoC販促物の繁雑な管理が課題

 医療用医薬品およびメディカルフードの製造販売を行うA社では、BtoB、BtoCの販売形態で事業を展開している。TS-BASE受発注(以下、TS-BASE)は、A社が使用する販促物約151種類(2022年4月現在)の受発注関連業務に利用されており、全国にある医療機関や学会への資材送付などへ活用されている。加えて、TS-BASEを運営する“竹田印刷株式会社”が保有する倉庫へ販促物を保管することで、受注からお客さまの手元へ届くまでを円滑に遂行できるようになったのだ。
 TS-BASE導入前は、管理工数や急遽発生する臨時業務の多さに課題を感じていた。部署内で協力し試行錯誤を繰り返したが、解決に至らず苦心していたという。特に受注業務では、全国を飛び回る営業担当者からの突然の電話やメールでの依頼に戸惑うことも多く、「前と同じ緑の表紙のあれ」のような確認に困るコミュニケーションも悩みの種だった。そして、各資材のリアルタイム在庫数が分からないのも大きな課題だった。それが要因の、在庫不足からの機会損失や、急遽発生する印刷対応。加えて、在庫不足懸念から過剰発注となり、廃棄につながる資材も多く、ヒト・モノ・カネの全てに無駄が生じている状態だったという。

 そこでA社では、これらの課題解決のためにTS-BASEを導入すると同時に、販促物の管理も竹田印刷の倉庫へ変更を行うことにした。これらの決断は、感じていた課題の解決と、それを上回るメリットがあると想定されたからだった。そして、実際に導入した後の変化を、「想定以上の効果があったのと、コロナ禍の業務が滞りなくできたのも、TS-BASEがあったから」と、A社担当者は話した。では、実際に感じた変化とはどのようなものだったのだろうか。

TS-BASE注文サイトの導入で営業からの問い合わせが半減

 営業からの問い合わせや、それに伴う臨時業務の課題は、TS-BASEの導入で大幅に改善され、本来の業務の円滑化へつながった。これは、TS-BASE注文サイトのメリットを最大限活用できた結果だという。

 BtoB、 BtoCの販売形態をもつA社では、同じ表紙のカタログでも掲載内容は微妙に異なるケースも多い。特にBtoBは契約値があるため、価格が未掲載のものや、JANコードがあるなどケースバイケースだ。以前はそれらの細かな確認に時間を要していたが、TS-BASE注文サイトを通して確認ができるようになったので、営業担当者が自己解決できるようになった。
※TS-BASE注文サイトの画面。各商品発注ページに在庫数も表示され、必要数と照らし合わせた後に発注が可能。また、内容確認のリンクをクリックすると、資材の詳細確認ができるので、誤発注防止に有用だ。

 注文サイト内の各商品詳細ページのリンクをクリックすると、そのカタログの内容をPDFで観覧できる。注文サイトは、インターネット環境さえあればどこからでも利用が可能だ。各担当者が顧客に対して提供する資材や改定前か後かなど、それぞれ気になるポイントが確認できる。資材名ではなく、表紙のデザインや雰囲気で覚える担当者にとっても、視覚で確認できることはメリットだ。そして、注文した資材の配送状況もサイト上から確認できるため、お客さま対応が多方面から円滑化された。営業部からも高評価を得た注文サイトは、導入と共に積極的に活用されたということだ。

TS-BASE管理システムと倉庫の連携はコスト削減に直結

 TS-BASE管理者向け管理システムの導入と倉庫との連携で、リアルタイム在庫がシステム上で見える化された。在庫への危惧が一掃され、効率化のみならず精神的にも解放されたのだ。

 導入前に月次で送付されていたExcelの在庫表では、欲しい時に知りたい情報を得ることは難しかった。発注した資材の在庫が不足していることも多かったため、各担当者が「把握しよう」という意識も低かったという。しかし、TS-BASE管理システムでリアルタイム在庫数が分かるようになり、その数字は注文サイトとも連携されているため、注文後の在庫不足問題の課題は解消された。
※TS-BASE管理者向け管理システムの画面。リアルタイムで各商品在庫が表示され、拠点別数や使用期限などの必要情報も同時に管理共有が可能。入荷予定も確認できるため、お客さまへの確実なアナウンスに活用できる。

 以前は資材の追加発注も、“感覚や念のため”で行っていた時もあった。しかし、リアルタイム在庫数の把握で、適正な判断で発注できるようになったのだ。廃棄量も以前と比べると減り、コスト削減へも直結している。

圧倒的な事務作業の効率化

 在庫数や配送情報以外にも、TS-BASE上で見える化される情報は、事務作業の効率化と安心につながっている。例えば、電話やメールでの受注は、配送先情報への不安も大きい。自分が知る“以前と同じ情報”は最新なのか、聞き間違いは発生していないかなど、アナログ特有の悩みは尽きなかったという。現在は、過去のメールや送り状を探す作業がなくなり、“TS-BASEに登録されている顧客情報が最新情報”という安心感も助けになっているとのことだ。
 また、変化は事務所内の景観にも影響した。以前は、急遽の発送やイレギュラー配送(カートンの外に紙を貼る、30個のカタログに資料を挟むなど)のために、事務所在庫を多く抱えていた。そして、そのような作業が発生した際は、事務所メンバーが協力して作業をして配送手配を行っていたという。これらは、竹田印刷の倉庫へ変更したことで解消された。その理由は、倉庫側の柔軟さが影響している。サンプルをセットにしてからの配送や、今回だけ案内状を折込して欲しいなど、以前は断られていた細かな作業を倉庫が対応してくれるようになった。そして、当日出荷時間も以前より余裕が生まれたため、事務所からの配送手配はほぼ無くなったのだ。数百単位の社内在庫は一掃され空間が広がったというのだ。

情報共有の効率化は働き方の多様化へも対応

 事務所への問い合わせ削減の効果は、このコロナ禍でとても有用だった。営業も事務所メンバーも遠隔で資材の配送手配ができ、お客さまへのサービス提供に支障は出なかった。これが以前の業務フローのままであれば、テレワーク推進は難しかっただろう。TS-BASEのシステムや倉庫対応があってのテレワーク実施だったとA社担当者は話した。TS-BASEにログインすれば、それぞれがその場で欲しい情報を確認出来るようになる。第三者に何かを頼むという機会が圧倒的に減ったのは、ひとりひとりの自立を後押しするものともいえるだろう。そういった意味でも、TS-BASEというシステムの嬉しい派生効果は、さまざまな場面で起きているのだ。

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